印刷物の〈製本・加工方法〉ってどんな種類があるの?代表的なものをご紹介!

クリエイティブ / 印刷・加工

印刷物の製本・加工方法について

こんにちは。営業部のアオキです。

みなさんは、印刷物の「製本・加工」と聞いて、どのようなものを想像しますか?

印刷物を作りたいと思った時、「どんな製本・加工方法を選べばよいのだろう?」と悩んだことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、代表的な印刷物の製本・加工方法をご紹介します!
印刷物の用途や目的によって、適した製本・加工方法も変わるため、ぜひ印刷物を作る際の参考にしてみてください。

代表的な印刷物の製本(折り)の種類

まずは、代表的な「印刷物の製本(折り)」の種類をご紹介します。

当社の場合、「製本」という言葉の中には綴じ加工をするものだけでなく、「折り」加工も含んでいます。
皆さんもよく手にするであろう「リーフレット」と呼ばれる印刷物では、折り加工をもって完成となるものも多くあります。

「折り」の種類

そんな印刷物の代表的な折り加工には、下記のような種類があります。

・二つ折り
・巻き三つ折り
・外三つ折り(Z折り)
・巻き四つ折り
・カンノン折り
・十字折り(クロス8頁折り)
・ジャバラ折り
・DM折り
などなど…。

折りの種類

「二つ折り」だったら紙を半分に折る…というような、おおよそ名前の通りの折り方なので、詳しい説明は省略します。

▼「二つ折り」カードの制作事例

【事例紹介】東京汽船株式会社様「就航カード」

▼「蛇腹折り」DMの制作事例

成功事例で見えてくる「変わったDM」のすごい効果。

一枚の印刷物を工夫して折ることで、ページ数を増やしたり、大きな印刷物をコンパクトにしたりすることができます。

そして、数十ページあるパンフレットや本を作る際は、「綴じ」の加工を含めた「製本」作業が必要になります。
その製本は、「二つ折りや十字折りした印刷物をページの順番に並べたり重ねたりした後、綴じの加工をする」といった順序で行われます。(※製本方法やページ数によって異なります)

つまり、折り加工をもって完成となる印刷物もあれば、製本のために印刷したものを折り加工する、といった場合があるのです。

「製本」の種類

では、そんな製本の代表的な種類をご紹介します。

・中綴じ…背になる部分を針金で綴じる方法
・無線綴じ…本の背を糊で固める方法
・アジロ綴じ…折りの段階で背の部分にスリットを入れて糊を浸透させて綴じる方法
・糸綴じ…背の部分に糸を通して綴じる方法
・平綴じ…表側から針金で綴じる方法

製本の種類

▼「中綴じ」の制作事例

【こだわりの用紙で世界観を表現】ソロフレッシュコーヒーシステム株式会社様「ドリップポッドブランドブック」

▼「平綴じ」の制作事例

【8月19日は俳句の日】「俳句集」の製作事例をご紹介

代表的な製本方法としては、上記のようなものがあげられます。

また、印刷物の仕様や用途によって、適した製本方法は変わります。
そこで、「よくある印刷物のお悩み」を元に、適した製本や加工方法ををご紹介しようと思います。

印刷物のお悩みはこの製本・加工方法で解決!

【今回紹介するお悩み例】
お悩み①「中綴じの冊子を作る予定が、ページ数が多くなってしまった」
お悩み②「喉元までめいいっぱい開ける冊子にしたい」
お悩み③「繰り返し使う冊子の耐久性を上げたい」
お悩み④「冊子の顔である表紙に華やかにしたい。インパクトを持たせたい」

 

お悩み①「中綴じの冊子を作る予定が、ページ数が多くなってしまった」

会社案内や商品パンフレットを作る際、20ページ前後のものであれば先ほど紹介した「中綴じ」で作られることが一般的です。

しかし、データを作っているうちに、どんどんページ数が増えてしまって…なんてこともゼロではありません。

中綴じの冊子でページ数が多い場合、いくつか問題が発生します。

問題①:ページ数が多くなると、中央のページになるほどインデクッスやノンブル(ページ番号)が欠けてしまう恐れがある。

問題②:冊子自体が膨らんだ形になってしまい、使い勝手が悪い・見た目が悪くなってしまう。

(なぜこのような問題が起きてしまうのか…というと、中綴じは「折った紙を重ねて作る」ことに関係します。詳しくはこちらの記事の「デメリット」の項目をご覧ください。)


ページ数が多い印刷物を中綴じで作ろうとすると、上記のような問題が発生します。

制作やデザインで工夫を施すことで上記の問題を回避できることもありますが、ページ数が多い印刷物の時は「無線綴じ」にするのがオススメです。

無線綴じは「折った紙を重ねて作る」方法ではないので、ページ数が増えても冊子自体が膨らまない特徴があります。
目安としては、40ページを超える冊子は無線綴じにした方が良いです。

ですが、当然無線綴じにもデメリットが…。
中綴じと無線綴じのメリット・デメリットについてはこちらの記事にまとめているので、詳しくはこちらをご覧ください。

▼「中綴じ」と「無線綴じ」の違いとは?

「中綴じ」「無線綴じ」の違いとは?メリット・デメリットの比較も

 

お悩み②「喉元までめいいっぱい開ける冊子にしたい」

①の続きになりますが、ページ数の多い冊子は無線綴じで作られることが多いです。

しかし、無線綴じは背を糊で固めて綴じる製本方法のため、冊子の喉元までめいいっぱい開くことができないデメリットがあります。

そんな時にオススメなのが「PUR製本」

「PUR製本」とは、製本に使う糊にPUR系のホットメルト接着剤を使用し、同じ無線綴じでも喉元までめいいっぱい開くことができる製本方法です。

また、接着力が強いため、通常の無線綴じのように思いきり開くと冊子が壊れページが取れてしまう、といったことも起こりにくくなります。

▼「PUR製本」についてはこちら

気遣いのある冊子② <PUR無線綴じ>

 

お悩み③「繰り返し使う冊子の耐久性を上げたい」

印刷物は紙でできているため、どうしても繰り返し使うと劣化が進んでしまいます。
特に冊子の表紙なんかは、何度も開閉することで真っ先に傷んでしまいます。

そんな時にオススメなのが、冊子の表紙に「PP加工」をするということ。

PP加工は、表面保護と耐久性向上のために一般的によく使われている加工方法です。
光沢感のある「グロスPP」と、光沢感の少ない落ち着いた「マットPP」という種類があります。
デザインによって使い分けることが多いです。

 

お悩み④「冊子の顔である表紙を華やかにしたい。インパクトを持たせたい」

冊子の表紙はある意味「顔」であるため、表紙でその冊子の印象・イメージが決まるといっても過言ではありません。

そんな時にオススメなのが、「箔押し加工」「エンボス加工」を表紙に施すこと。

タイトルの文字に箔押し加工を施したり、エンボス加工で文字を盛り上げたりと、いろいろな表現方法があります。
印刷物に立体的な表現ができるところが魅力でもあります。

「箔押し加工」は、金・銀などの箔を紙に貼りつける加工のことを言います。金属の型を使って箔を紙に圧着させることでできます。

▼「箔押し加工」についてはこちら

【箔押し加工とは】箔の種類や特徴・注意点まで、一歩踏み込んで解説!

「エンボス加工」は、凸版と凹版の1セットを用いて、紙を間に挟み、紙に凹凸をつける加工のことです。

▼「エンボス加工」についてはこちら

【エンボスとは】凸と凹で施す、平らな紙を立体的にみせるマジック

これらの加工を表紙に施すことで、一気に冊子の魅力を高めることができます。
冊子を少し豪華にしたい時は、ぜひこれらの加工方法を検討してみてください。

 


いかがでしたでしょうか?
今回は「代表的な印刷物の製本・加工方法」の紹介でした。

印刷物を作る際、参考にしていただければと思いますが、それでも分からないこと・不安なことは尽きないと思います。

当社は70年以上印刷業に取り組んできた会社です。
多種多様な印刷物の製造をしてきた実績があるので、仕様が具体的に確定していなくても、まずはお問い合わせください。

印刷物の用途や目的に応じた、最適な仕様をご提案させていただきます。

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