皆さんはリーフレットとパンフレットの違いをご存じでしょうか?
どちらも印刷物のひとつですが、リーフレットとパンフレット、それぞれの特徴を正確に答えられる人はそう多くないのではないでしょうか。
というのも、この二つの言葉には明確な違いがあるのですが、誤って使われているのをよく耳にするからです。
そこで今回は、「リーフレットとパンフレットの違い」について解説します!
ぜひ最後までご覧ください。
リーフレットとは
まずは「リーフレット」の特徴をご紹介します。
リーフレットとは、一枚の紙を折って作られている印刷物のことを指します。
例として、下の写真のような印刷物がリーフレットに当てはまります。
二つ折りや三つ折り、蛇腹折りなど、紙の折り方にはたくさんの種類がありますが、一枚の紙でできているものは全てリーフレットに当てはまります。
(上の写真は、左から「観音折り」「蛇腹4山×直角2つ折り」「蛇腹6山」のリーフレットです)
一枚の紙でも折り加工をすることで、膨大な情報を収めたコンパクトな印刷物にすることができます。折り方によって読みやすさや印象が変わるので、意外と奥が深く、工夫が求められる印刷物でもあります。
▼リーフレットの制作事例
ちなみに、リーフレットは英語で「leaflet」と書くように、「葉っぱ」という意味があります。
「リーフレット」→「リーフ」→「葉っぱ」→「一枚」→「一枚の紙でできている印刷物!」と連想すると覚えやすいですね。
パンフレットとは
続いて「パンフレット」の特徴をご紹介します。
パンフレットとは、複数枚の紙を綴じて作られた冊子のことを言います。
このように、複数枚の紙を折って重ね、真ん中で針金留めにしてある冊子(=中綴じ製本)のことを主に指します。
会社案内や商品紹介など、だいたい30ページ前後の冊子でよく用いられる製本方法です。
▼中綴じについてはこちらで詳しく解説しています。
ちなみに、「パンフレット(Pamphlet)」は12世紀頃のヨーロッパの詩人、パンフィルスの名前が語源になっています。彼が書いた滑稽詩集が評判を集め、各地で写本のような形で売られたことに由来しているようです。
リーフレットとパンフレットの違い〈番外編:カタログ、ペラ〉
リーフレットとパンフレットの特徴をご紹介しましたが、他にもこの2つと似ている言葉があります。
例えば「カタログ」。
「複数枚の紙で構成される印刷物」という点ではパンフレットと同じですが、カタログはパンフレットよりもページ数が多く、冊子の背を糊で固める製本方法(=無線綴じ製本)の印刷物を指すことが多いです。
通販などの分厚い総合カタログをイメージしていただくと分かりやすいと思います。
▼中綴じと無線綴じの違いはこちらをご覧ください。
また、リーフレットと近い言葉では「ペラ」という呼び方があります。
ペラも一枚の紙でできた印刷物のことを言うため、リーフレットの一種類ではありますが、折り加工がない印刷物のことをペラと言います。
通常のA4サイズのチラシなどがこれにあたります。
ちなみに、ペラは、チラシ、ビラ、フライヤーなど、さまざまな名称で呼ばれています。
それぞれの言葉に意味の違いはあるの?という疑問については、こちらの記事で解説しているのでぜひ読んでみてください。
以上が「リーフレットとパンフレットの違い」でした。
2つの印刷物の違いは、「構成されている紙の枚数の違い」だったんですね。
ここまで長々と解説してきましたが、実は「正しい名称を使う」ということは、それほど重要ではなかったりします。
相手と相互理解が取れていれば、間違った名称を使っていても問題ありません。
正しい名称を使うことよりも、「こんな目的があるから、こういう印刷物を作りたい!」ということを、丁寧に印刷会社やデザイナーに伝えることの方が重要です!
そうすることで、より効果のある印刷物を作ることにつながるからです。
そんなことを頭の片隅に置きながら、日常にある印刷物にぜひ目を向けてみてくださいね。
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