
混抄紙とは?
皆さんは「混抄紙(こんしょうし)」をご存じでしょうか?
混抄紙とは、紙の製造過程で木材パルプ以外の素材を混ぜて作られる用紙のことです。紙に独特の風合いや機能性が加わり、企業のCSR活動やSDGsの一環としても注目されています。
今回は具体的な事例を交えながら、混抄紙についてご紹介します。
混抄紙の事例
当社は印刷会社として、さまざまな種類の用紙に印刷を行っています。
当社で印刷実績のある混抄紙をいくつかご紹介します。
ストーンペーパー
当社のオリジナル商品である「災害対応マニュアル」に使用している「ストーンペーパー」。名前の通り石灰石を主原料とし、木材パルプを使用せずに作られている用紙です。耐久性・耐水性に優れているという特長があります。
バナナペーパー
当社社員の名刺には「バナナペーパー」を使用しています。これはアフリカで生産されたバナナの茎の繊維に、古紙やパルプを加えて作られた用紙です。日本の和紙技術を用いて作られた紙で、途上国の貧困や環境問題の解決を目指す想いから生まれました。
また、当社で印刷実績はありませんが、バナナペーパーと似たプロジェクトとして「ぞうさんペーパー」というものがあるそうです。これは象のフンから作られる紙で、名刺交換の場面で思わず嗅ぎたくなることから、会話のきっかけづくりにも役立つようです(※もちろん無臭です)。
平和折り鶴再生紙
ほかに当社で印刷実績のある混抄紙に、「平和折り鶴再生紙」があります。
これは、広島の平和記念公園内の「原爆の子の像」に捧げられた折り鶴を回収・再生して作られた用紙です。
さまざまな色の折り鶴から再生されたこの用紙は、白地をベースにカラフルな色が散りばめられており、人々が折り鶴に託した平和への願いが込められています。
名刺やメッセージカード、ショップカード、メモ帳など、さまざまな用途にご活用いただけます。なお、この用紙の収益の一部は平和貢献事業へ寄付されています。
ほかにはどんな混抄紙がある?
混抄紙には本当に多くの種類があり、当社もすべては把握しきれていません。
一時期ネットで話題になったのが「あずき混抄紙」。これは、あずきを使った商品を展開する製菓会社が、製造過程で出るあずきの皮を製紙工場に持ち込み、紙袋や封筒用の用紙にして使っているそうです。
他にも、トウモロコシの表皮、落花生やコーヒー豆・麦の薄皮、ぶどうの皮、ヨシ、お茶やサトウキビ、ビールの搾りかす、ホタテの貝殻の粉末、さらにはデニムジーンズの端切れなど、実に多彩な素材が混抄紙となって利用されています。
混ぜた素材をあえて目立たせることで、独特の風合いや質感を生みを出す混抄紙。見た目の印象だけでなく、リサイクルや環境配慮といった意味でも価値があり、企業のCSR活動やブランディングの一環としての活用にもおすすめです。
印刷物に混抄紙を使いたい!という方がいらっしゃれば、ぜひ野毛印刷までお気軽にお問い合わせください。
〈この記事を読んだ方にオススメ!〉