紙目とは?見分け方や選び方の基準を解説!

クリエイティブ / 印刷・加工

紙目とは

こんにちは。生産管理課のフカです。

突然ですが皆さま、こんな風に「ラックの中でうなだれているチラシ」を見たことはありませんか?

ラックのチラシ

重力が存在する以上、絶対にラックの中で前に倒れないチラシはないのですが、実は「同じ銘柄・厚さの紙でも、前に倒れやすいものとそうでないもの」があります。

それを左右するのが、「紙目」というもの。

今回は、その紙目が一体どういうものなのか。
また、紙目の見分け方や選び方の基準、といったことを解説していきます!

紙目とは

まずはじめに、紙目とは「紙を作るときにできる繊維の方向」のことを言います。

紙目解説

上の図のように、長辺に並行な流れを「縦目」、短辺に並行な流れを「横目」と呼び、目に並行な方向に紙は曲がりやすくなります。

つまり、最初のラックでうなだれている用紙は、「縦型のチラシに対して、目が横に入っている可能性が高い」ということが分かります。

印刷物を作る際にこの紙目の選択を間違えると、仕上がりが悪くなってしまったり、最初の写真のようにかっこ悪い印刷物ができあがったりしてしまうのです。

「じゃあチラシは全て縦目にすれば問題ないのでは」と思われるかもしれませんが、そういう訳でもないのです。

それは印刷物の使い方によって変わります
例えば、チラシのメインの使い方が「ラックに立てかけてばら撒く」のであれば、縦方向に目が入っていれば問題ありませんが、「チラシを三つ折りにして、封筒に入れて郵送する」となると、話はガラッと変わってきます。

先ほど少し触れたように、紙は目の方向に沿って曲がりやすいため、折って使うことが前提の場合は折る方向に目を合わせる必要があります。

試しに、チラシなどでもよく使われる「110kgのマットコート紙(厚み0.13mmほど)」の「目に沿うように」黒いマーカーを引いたもの(Y)と、「目に直角になるように」引いたもの(T)をマーカー部分で折って違いを見てみましょう。

T目

Y目

若干ですが、「T」という記載のある紙の方が、「Y」と記載した紙よりも折った部分が白くなっているのが分かりませんか?

この「T」は縦目のイニシャルのTなのですが、この場合「目と直角(逆目という言い方をします)になるように」折った紙です。
こちらの方が、折った部分がより白くなっているのは、折ったことによる紙の表面の割れが、目に沿って(順目)折った時よりも大きいため、このような結果になっているのです。
マーカーに限らず、印刷のインキでも同じようなことが起こります。

このように、逆目で折ってしまうと紙の表面が割れる、現象が起きてしまうため、印刷物の使い方をあらかじめ押さえておくことはとても重要なことなんです。

我々印刷会社がお仕事を頂いた際、印刷物の用途について質問させていただくのは、このような紙目の問題もあるからなんです。

正しい紙目はどっち?

タトウ

ではもう一つ、「タトウ」を作る際の紙目について考えてみましょう。
(上の画像のアイテムがタトウです。内側にポケットが一つないし二つある、フォルダーのようなものです。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

上の画像を見るとセンターにスジが入っており、二つに折ることが分かるので、この折にスジを合わせた方が良いと思うかもしれません。
ですが、そうとも言い切れないのです。

タトウのように、書類を入れるカバーのようなものの場合は厚めの紙を使うことが多く、より紙目の影響を受けやすくなります。
タトウの場合は、折に沿った目(順目)にすると、開き方向に膨らんでしまってかっこ悪いため、逆目にする場合が多いのです。

もちろん、それが絶対のルールというわけではありません。
折部の割れが気になるから、折に目を合わせようという判断もあります。

当然、プロである印刷会社がその判断を行いますが、より納得のいく印刷物を作りたい時は、あらかじめ印刷会社と認識を合わせておくと安全でしょう。

 


以上、紙目の話でした!

ちなみに、手元にある紙の目の方向を調べるには、紙をちぎってみると分かりやすいです。
紙をちぎった際、下の画像のように順目(この場合はT)の場合はまっすぐに、逆目(この場合はY)の場合は曲がって切れます。

紙目の見分け方

皆さんも、ぜひ紙を折ったりちぎったりして、「紙目」を体験してみてください。

 

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