紙を何回折ると月に届く?

「紙を〇回折ると月に届く」
そんな話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
実際には、紙を何回折れば月に届くのでしょうか?
紙を何回折ると月に届く?
理論上、紙を43回折ると月に届くと言われています。
地球から月までの距離はおよそ38万km。
一般的なコピー用紙の紙厚は約0.08mmです。
これを2つに折ると厚さは2倍の約0.16mmとなり、さらに折ると約0.32mm、その次は約0.64mmと、折るたびに厚みは2倍になっていきます。
そうして42回折ると約35万kmとなり、さらにもう1回折ると理論上約70万kmと、月までの距離を超える計算になります。
実際にコピー用紙をここまで折ることはできませんが、「紙を43回折ると月に届く」という説は、上記の理論からそう言われています。
紙の厚さについて
ここからは印刷会社らしく、紙の厚さについて解説します。
紙の厚さや重さには多くの種類があります。紙の銘柄によってもさまざまです。
印刷業界では、紙の厚さを「斤量(きんりょう)」で表します。
斤量とは、原紙を1,000枚重ねた時の重さ(kg)のことで、斤量の数字が小さいほど薄く、大きいほど厚い用紙を指します。
斤量については以下の記事で解説しているので、気になった方はぜひこちらをご覧ください。
冊子を作る際に大事な「束見本」
「紙を43回折ると月に届く」の話でも分かるように、紙を何枚も重ねると、意外と厚みがでます。
「紙厚なんて気にしたことない」という方も多いと思いますが、印刷物を作る際には重要です。
例えば、ページ数の多い冊子を作る際には、表紙と本文の紙の斤量をよく考えなければなりません。選定する紙によって、冊子全体の厚さや重さ、耐久性などが変わるからです。
手に取ったときの読みやすさや、保管のしやすさなどを考慮しながら、最適な斤量を選ぶことが大切です。
そのためにも、冊子制作の際には事前に見本を作成して、仕上がりイメージを確認することをおすすめします。
この見本のことを「束見本(つかみほん)」と呼びます。束見本は印刷をしていない、白い紙で作るのが一般的です。
冊子を作る際は、ぜひ束見本の作成も検討してみてください。
以上、「紙を何回折ると月に届く?」でした。
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