先日とあるスーパーで出会った光景。
レジに並ぶ列がいくつかあるなかで、明らかに人数が多い列と、比較的空いている列がありました。空いている列の先を見たら自動支払機が。
客層にもよるとは思いますが、操作にとまどってしまう人はなるべく自動支払機を避けたいと思っているかもしれません。
効率化を進めるなかで、比較的客層が若いコンビニやファーストフード、アパレルなどをはじめ、レジをセルフレジにする店舗も増えていますが、このまま進むと高齢者が買い物嫌いになるのではないかという危惧もあります。
しかし、海外から始まった小売の無人化は、日本にも少しずつ普及が進んでいるようで、せめて最初は、初心者にやさしく使用方法を伝授してくれる人をなるべく多く揃えていただきたいと思います。
最先端のセルフレジは?
では、海外の無人店舗はどこまで進んでいるのか調べてみたら、昨年1月にアメリカのシアトルにオープンした「Amazon Go」の展開が目に付きました。
大規模なオンライン通販ショップ「Amazon」が運営する、食品スーパーの1号店。入口に駅の改札のようなゲートがあるだけでレジはなし。Amazonのアカウントの作成をして専用アプリのダウンロードすることで、入店と商品購入が可能に。
買い方は自動改札の容量で二次元バーコードをゲートのセンサーにかざし店舗へ入ると、買いたい商品を棚から取るだけ。いらないと思ったら戻すこともOK。バッグに入れてもよくて、レジに通すためにカゴに入れるという過程がまったくないのです。カメラなどのセンサーが天井にあるようで、これを使って商品を把握しているとか。このほか、ICタグも補完的に使っているようだが、店舗で買い物をするだけだと、仕組みはあまり気にならないようです。
体験を通しての感想
私も先日、アパレル店でセルフレジを体験しました。初めての体験ということで多少緊張している私の動作を察知したのか、セルフレジに向かう私に店員さんがついてきて、説明してくれました。説明とおりに何とかできましたが、面倒だったのは商品をたたむ作業。いままでは店員さんがきれいな手さばきで、商品を折りたたんで袋に入れてくれていたので、意外と手間がかかりました。店側はレジでの精算時間の短縮と利便性の向上ということのようですが、使う側は逆にストレスがたまる作業のように思えました。
セルフレジは今後普及が進むにつれ、機器も進化して使いやすくなるとは思いますが、どうなるでしょう。高齢者や障がいを持った方も含めて、すべてのお客さまが、苦手意識がなく買い物ができるセルフレジをぜひ、開発していただきたいと思います。
ちなみに、印刷会社的な視点で、子どもでも高齢者でもわかるような、セルフレジの使い方を掲載したリーフレットや大きなPOPを作ったらといいのにな、と思ってしまいました。