レーザープリンターとインクジェットプリンターの違いって?印刷会社はどう使い分けている?

クリエイティブ / 印刷

プリンター

こんにちは。デジタルプリントサービスグループのスズキです!

当社は印刷会社ということもあり、日々さまざまな種類の印刷機やプリンターを使って印刷物を製造しています。
印刷物の仕様や目的によって印刷機・プリンターを使い分けており、それぞれにメリットや特徴があります。

その中でも今回は、デジタルプリントであり、且つ皆さんにとっても身近な、「レーザープリンター」と「インクジェットプリンター」について解説しようと思います。

レーザープリンターとは

はじめに、「レーザープリンター」について解説します。

レーザープリンターは、トナー(樹脂の粉)で紙に印刷を行います。
代表的なのがオフィスにあるコピー機です。

印刷会社では、オフィスにあるコピー機よりも、高品質で高速なプロダクション機を使用して印刷物を製造しています。

仕組みは複雑で、「帯電→露光→現像→転写→定着→清掃」を1サイクルとして、1枚の印刷物を作ります。何ページもある印刷物は、これをページ分繰り返します。

…ちょっと難しくて書くのも読むのも疲れますが、どんな仕組みでプリントが行われるのか見てみましょう。

「帯電」

レーザープリンターの重要部品である円筒形の感光体ドラムにマイナスの静電気を帯びさせます。

▼レーザープリンターの感光体ドラム

レーザーカラー複合機の感光体ドラム

「露光」

帯電させた感光体ドラムにレーザー(最近はLEDも)で画像を描きます。
すると、その部分のマイナス電荷が弱まります。

「現像」

感光体ドラムのマイナス電荷の弱まった部分に、トナーカートリッジから供給されたトナーが付着します。

「転写」

感光体から紙に画像を転写させます。
紙の裏からローラーでプラスの電荷をかけることで紙に転写されます。

「定着」

高温の定着ローラーで圧力をかけて紙に定着させます。プリントしたての紙が温かいのはこのためです。
また、詰まった紙を取り抱いた時に手が真っ黒になったり、色が付いたりするのは、熱がかかる前のトナーを触ってしまうからです。

「清掃」

感光体ドラムに残った不要なトナーを、ワイパーブレードで取り除きます。
車のワイパーと同じで、このワイパーブレードが劣化してくると印刷物に線汚れが発生します。
そのため、定期的な清掃が欠かせません。


ちなみに当社のプリンターは、1分間にこの一連のサイクルで、A4サイズ片面を最速136枚も印刷します!

紙はエンボスのような凹凸のあるもの以外であれば、オフセット印刷とほぼ同じ銘柄に印刷することができます。
ただし、機械の構造上、最大印刷サイズがA3サイズだったりと、いくつか制限があるのも事実なので、印刷物の仕様や納期に応じて使い分けています。

インクジェットプリンターとは

続いて、「インクジェットプリンター」について解説します。

こちらは家庭用のプリンターとしても販売されており、自宅での年賀状の印刷などで使っている方も多いのではないでしょうか?

家庭用のイメージが強いかもしれませんが、印刷会社では大判プリンターという、大型のインクジェットプリンターを使っています。

当社では少部数のポスターの製造だったり、オフセット印刷の簡易校正として使ったりしています。
インク粒子が細かい分、写真品質により近く、色の再現性に優れているのが特徴です。

インクジェットプリンターの仕組み

仕組みとしては、噴出しノズルが付いたプリントヘッドが紙の上を移動しながら、インクを噴出して画像を描いていきます。

液体インクを使うため、紙はインクが滲まないような特殊な加工が施された専用紙を使う必要があります。
年賀はがきにインクジェット用があるのはそのためですね。

ちなみに、先ほどご紹介したレーザープリンターには適正がないので、インクジェット用紙を使うことはできません。
機械の故障につながるので、インクジェット用紙はインクジェットプリンターで使う必要があります。

プリンターの特徴を知って使い分けよう

では、改めて「レーザープリンター」と「インクジェットプリンター」についてまとめてみます。

レーザープリンターのメリット

印刷速度が速い
・1枚当たりのコストが安い
・インクが滲まない
・用紙バリエーションが豊富

レーザープリンターのデメリット

・機械本体価格が高い
・機械が大きい
・電力消費が大きい
・インクジェットプリンターより画質が劣る

レーザープリンターには、それぞれ上記のようなメリット、デメリットがあります。

当社が使用しているレーザープリンターは、オフセット印刷には及びませんが、生産性に優れたレーザープリンターを使っています。
「オフセット印刷で製造するほどの部数はいらない」「必要以上に印刷物の在庫を持ちたくない」といった場合には、当社が所有しているようなレーザープリンターでの製造が適しています。

つまり、少部数、多品種の印刷物が得意なんです。
当社は昨年の9月にモノクロ機を最新型に入れ替え、写真品質が格段に良くなりました!

 

では、同じようにインクジェットプリンターについても見てみましょう。

インクジェットプリンターのメリット

画像品質が高い
・機械本体価格が安い
・機械が小さい

インクジェットプリンターのデメリット

・印刷速度が遅い
・専用紙にしか印刷できない
・インクがすぐなくなってしまう
・1枚当たりのコストが高い

インクジェットプリンターにはこのようなメリット、デメリットがあります。

先ほど少しお伝えしたように、当社では大型のインクジェットプリンターを導入しています。
「ポスターを作りたいけど数枚で十分」といった場合には、最大B1までのポスターなら大判インクジェットプリンターで対応できます。

専用の光沢紙、コート紙、マット紙をご用意しているので、デザインやポスターの用途にあった用紙を使用することができます。
(※ただし、インクジェット用紙のためマット紙でもそれなりに光沢感は出ます)

 


いかがでしょうか?
プリンターにはそれぞれ特徴があり、当社のような印刷会社ではその特徴やメリットが一番活きるかたちで、プリンターを使っています。

今回はデジタルプリントの話でしたが、当社はもちろんオフセット印刷も行っています。

「こんな印刷物を作りたいけど、作れるの?」といったお悩みがありましたら、ぜひご連絡ください。
印刷物の用途や目的に応じて、最適な印刷方法をご提案いたします!

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