
以前、当社でイベントを開催した際、ご来場いただいたお客さまにお渡しするサンプルとして特色印刷のリーフレットを作成しました。
最初は指定通りの印刷を行いましたが、あまり面白くない……。
そこで、前々から試してみたかった方法にチャレンジすることにしました。
同業の方から見ても面白い事例になっていると思います!ぜひご覧ください。
1つのインキツボでグラデーションを作る!
通常の印刷では、下の写真のようにブラック・シアン・マゼンタ・イエローの各色を一枚の紙に重ねていくことで、多彩な色を表現します。
印刷機にインキを投入する場所は、色ごとに分かれています。
ここで一つの疑問が。
「通常1色ずつ分けて入れているインキを、同じ場所(1つのインキツボ)に入れるとどうなるのか」
……気になりませんか?!
ということで、実際に試してみました!
準備開始
この写真は、インキツボと呼ばれる部分にインキをセットした状態です。左からシアン・蛍光ピンク・蛍光イエロー・シルバー・シアンの順にインキをセットしました。
インキが混ざっていく様子を動画で撮影したので、ぜひご覧ください。(※音量にご注意ください)
いざ、印刷!
この状態で、全面ベタの刷版を使って印刷を行いました。(※こちらも音量にご注意ください)
出てきました!

グラデーション用の全ベタの版と、ブラックの2版を使用
なかなか良いグラデーションになりました。データではなく、インキとインキが混ざり合うことで生まれる自然なグラデーションです!
インキを入れる際に気を付けた点としては、混ざって濁りが出る色は隣にセットしないことです。
今回は約100枚しか印刷しなかったため、色の変化はほとんど見られませんでした。ですが、大量に印刷すれば、徐々にグラデーションの具合が変化していくはずです。印刷途中で別の色をツボに投入すると、さらに面白い変化が生まれるかもしれませんね。
どんなグラデーションができるかはインキの入れ方によって変わりますが、今回は予想に近い仕上がりとなり、満足のいく結果でした!
ちなみに、イベントでは社員からも好評で、大きな反響を呼んだサンプルとなりました。
思いつきで試した実験でしたが、日々の業務としての印刷だけでなく、こうした実験的な印刷もやはり楽しいものですね。
さて、次は何をしようか……アイデア募集中です!
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