
こんにちは。映像ディレクターのワタリーです。
動画の構成要素の中でも重要な「テロップ」。
制作工程上、「テロップ原稿はクライアントからご支給いただく」という案件も多いのですが、実はテロップ原稿を突き詰めると意外と奥が深いんです。
今回は、「テロップ原稿作成のポイント」をお伝えします。
動画のテロップとは?
テロップとは、画面の上にのせる文字などのことで、「字幕」と言い換えることもできます。
映像業界では「スーパー」という言葉が一般的です。
今回、この記事で解説するテロップはこちら。
上記のような、一般的にWeb動画で多く用いられる「出演者のセリフを補足する下位置テロップ」について解説していきます。
上記画像では、出演者の話し言葉を一字一句そのままテロップで表示しています。
本記事は、こうした動画を日常的に制作している方にこそ、ぜひ知っていただきたい内容です。
テロップは「読んですぐ理解できなければ意味がない」
もちろん例外もありますが、テロップは重要な情報を伝える手段のひとつ。
理想は「短時間で読んで理解してもらうこと」です。
視聴者が長文のテロップを読むことに集中してしまうと、理解に時間がかかるだけでなく、映像そのものに意識が向かなくなってしまいます。
テロップを短時間で理解してもらうために、私が心がけているポイントはこちらです。
・小さすぎる文字にしない
・表示時間を短くしすぎない
・できる限り短い文章にする
これを実現するために、私がテロップ原稿を作成する際に行っていることを3つご紹介します。
テロップ原稿作成のポイント1【1行20文字×2行まで】
テロップ原稿の文字数は、1行あたり20文字程度、行数は2行まで、と私はしています。
つまり、1画面の最大文字数は40文字です。
ただし、適した文節で改行しないと内容が理解しづらくなるので、実際には1画面あたり30文字程度が妥当です。
テロップ原稿作成のポイント2【文体は「体言止め」または「である調」】
文章を短くするため、出演者が「です・ます調」で話している場合でも、テロップでは「体言止め」や「である調」にして文字数を減らし、文章を短くしています。
箇条書きで表現できる内容なら、そちらの方がスッキリ伝わりますね。
テロップ原稿作成のポイント3【句読点を打たない】
「体言止め」や「である調」であれば、句読点がなくても文章として成立します。
読点(、)は半角スペースや改行で代用し、句点(。)も基本的には使用しません。
1枚のテロップに複数の文章を入れることはほとんどないため、句読点を省くことでスッキリ見せることができます。
テロップの改善例
これらのポイントを踏まえて、冒頭でお見せしたテロップを改善したものがこちらです。
▼改善後のテロップ
いかがでしょうか?
短い文章で句読点もなく、短時間で読めて理解しやすいテロップになっていると思います。
テロップで「伝えたいこと」をしっかり伝えるために
長文のテロップは読み終わる前に消えてしまうことも多く、結果的に視聴者を置き去りにしてしまう恐れがあります。
ニュース、バラエティ番組、ドキュメンタリーなど、テレビ番組を見る際は、ぜひテロップの工夫にも注目してみてください。そこにはプロのノウハウが詰まっています。
伝えたい情報をしっかり、分かりやすく伝えるために、動画を制作する際やテロップ原稿を作成する際は、今回ご紹介したポイントをぜひ参考にしてみてください。
野毛印刷では、テレビ業界で経験を積んだ制作のプロが、映像制作を手がけています。
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