こんにちは。クロスメディア推進課のコジマです。
本日は少し変わった視点で、デザインのお話をしたいと思います。
世の中のあらゆる場所・シーンに「デザイン」は存在していますが、一口に「デザイン」と言っても、何でもアリというわけではありません。
お客さまのVI(ビジュアルアイデンティティ)や業界のルールなどを配慮した上で、デザインは成り立っています。
今回はその中から「金融業界」とデザインの関係性について解説したいと思います。
金融業界のデザインポイント①「ターゲットの確認」
デザインを作り上げていく中で「誰に向けられたデザインなのか」は非常に重要なポイントです。
「ターゲット」という言葉でも言い換えられますね。
わかりやすい例として、アパレル業界に一度置き換えて考えてみましょう。
アパレル業界では各ブランドが年齢層だけでなく、性別や趣味・嗜好など「狙い」を定めてデザインを作り上げています。
もし、ターゲットとデザインが合致していなければ、業績に影響を及ぼすこともあるでしょう。
それほど、デザインにおいて「ターゲット」は重要なポイントなのです。
では、今回説明する「金融業界」はどうでしょうか?
もちろん、若年層をターゲットにしたスマートフォンを中心に活動を展開している企業などもありますが、アパレル業界などと比較すると、総じて「金融業界はターゲット層が幅広い」という特徴が挙げられます。
私たちが日常生活を送る上で、より密接な関係にある「お金」を取り扱うという特性から、「金融業界」は若年層からシニア層、老若男女、不特定多数のターゲットを視野にいれてデザインを考えています。
金融業界のデザインポイント②「ユニバーサルデザイン」
アパレル業界とはある意味異なる、老若男女、不特定多数の人をターゲットとしている金融業界。
そのような金融業界のデザインで特に注力しているポイントは、「情報を正しく伝える」ことが挙げられます。
金融商品は複雑な内容が多く、しかも幅広い世代に理解してもらわなくてはなりません。
そのため、文字の大きさや色使いをはじめ、理解しやすい紙面構成など、「読みやすさ・伝わりやすさ」に特化したデザインを取り入れています。
そのようなデザインを「すべての人に伝わるデザイン=ユニバーサルデザイン」ともいいます。
ユニバーサルデザインの代表的な例だと「ピクトグラム」が挙げられます。
今年の夏はピクトグラムが大きく話題にもなりましたが、ピクトグラムは「ユニバーサルデザイン」という概念が生まれる前から、大勢の人に情報をわかりやすく伝える、という観点で使われていました。
▼ピクトグラムについての詳しい話はこちら。
当社でも紙面の中にピクトグラムをデザインとして取り入れることもありますし、ピクトグラムを使ったオリジナルの商品も販売しています。
▲当社のオリジナル商品『マナートランプ』
このように「絵柄のわかりやすさ」で表現することもありますが、ユニバーサルデザインでもう一つ大事な要素が色使いです。
生まれつき色の区別がつきづらい人や、視力の衰えで視覚的情報を得ることが難しくなった高齢の方にとっても比較的わかりやすい色使いを心がけています。
例えば、文字と背景の色を判別しやすい色の組み合わせにしたり、文字に白フチをつけて可読性をあげる、といったことを積極的に取り入れいてます。
このような情報におけるユニバーサルデザインを「メディアユニバーサルデザイン」といい、当社ではメディアユニバーサルデザインの資格を持った社員も複数名います。
▼MUDについてさらに詳しい情報はこちら。
このように、当社では金融業界のデザインのお仕事をする際は、不特定多数の方にもわかりやすい、ユニバーサルデザインを意識してデザインしています。
今回は金融業界の話として紹介しましたが、もちろんその他の業界のデザインでも、ユニバーサルデザインは必要とされています。
もしご興味がありましたら、お問合せフォームより、お気軽にご連絡ください。
それでは、いつになるかわかりませんが…次回はまた別の業界のお話をしようと思います。
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