こんにちは!デザイナーのノザキです。
先日、デザイナーの大先輩から「フォントの性格を考えてあげると選びやすいよ」と教えていただいてから、なんだか文字がかわいく見えるようになりました。
今回は、デザインの印象を大きく左右するフォント、なかでもデザイナーの腕の見せどころとなる「合成フォント」についてお話したいと思います。
合成フォントとは
皆さんは合成フォントをご存じでしょうか?
合成フォントとは、複数の和文・かな・欧文フォントを組み合わせて使う文字組みの手法です。相性の良いフォントを混植することで、一種類のフォントを使うよりも、可読性が高い+個性的で印象に残る文章にすることができます。
ただし、星の数ほど存在するフォントの中から最適な組み合わせを選ぶ(&組む)のは、なかなか難しいこと。そこで、数々の仕事をこなしてきた先輩デザイナー方に、おすすめの合成フォントを聞いてみようと思います!
デザイナーおすすめの組み合わせ!合成フォント6選
野毛印刷で活躍するデザイナーの方々から、お気に入りの合成フォントをコメント付きで教えてもらいました。さっそく真似しちゃいましょう!
1.デザイナーKさん
【ナウM+築地・小町・弘道軒】
「少しクセのあるコピーやリード文に使える組み合わせ。縦組みだと風合いがあり美しい」
いきなり応用編(?)です!この組み合わせは漢字とかな文字のフォントが異なっています。築地、小町、弘道軒、どれも涼やかで日本語の美しさが際立ちます!
〈その他〉
・こぶりなゴシック+DIN
「美術系のDMなどでたまに使っている。形がうるさすぎず、すっきりしているので読みやすい」
・中ゴシック+univers
「王道ゴシック組み。本文はこれがベスト」
・リュウミン+Garamond
「王道明朝組み。本文はこれがベスト」
2.デザイナーAさん
【秀英丸ゴ+Quicksand】
「Quicksandは欧文フリー書体です。クセが強くて本文には向かないですが、若い女性のイメージに向いているので女子大の仕事で使いました」
非常に馴染む自然な組み合わせですね!かわいい&知的な雰囲気が漂っています。最近は美術展のチラシでも見かける気がします。
〈その他〉
・こぶりなゴシック+Univers
「こぶりなの『1』がただの棒で読みづらいので、DINほどオシャレ感出したくない時に重宝しています」
・新ゴ+タイプラボ
「タイプラボはかな書体なので合成フォントがマストですが、新ゴだけよりもちょっとおもちゃっぽい可愛げが出るので、イラストを多用したデザインで使うことがあります」
3.デザイナーKさん
【A1明朝+Garamond】
「オーソドックスで使いやすいです。」
墨だまりのようなエレメントが魅力的なA1明朝ですが、Garamondと合わせることですっきり見えますね。
4.デザイナーYさん
【見出しゴ、太ゴ、中ゴ+DIN】
「使いやすいです」
シンプルなゴシック+DINは、あらゆる場面で重宝される組み合わせですね!DINの都会的なフォルムがおしゃれさをプラスしてくれます。
5.デザイナーNさん
【ヒラギノ角ゴ+ITC Avant Garde Gothic】
「Avant Gardeの少し丸っこくてポップな感じが個人的に好きでよく使います」
文字がすっと目に入ってくるきれいな組み合わせです。ポップながらも会社パンフレットや教材などに使えそうな堅実な印象を受けました!
〈その他〉
・A1明朝+Times
「A1とTimesは、明朝系の綺麗なデザインのときに使っています」
6.デザイナーTさん
【こぶりなゴシック+DIN】
「スッキリとしていて見やすいです」
またもDINの登場です!ウェイトの幅が大きいものの、垢抜けていてやさしい文章になります。
おわりに
今回は、野毛印刷の先輩デザイナー方のご協力で、たくさんの合成フォントのバリエーションを知ることができました。なかには、「クライアントが制作・指定した、クライアント専用のフォントを使っています」という特殊なケースも!
私は、最初にも出ましたが「中ゴシック+Universe」はフラットでいいなあと思っています。
とはいえ、合成フォントはたくさんの組み合わせがあるので、試してたくさん使ってみるのみですね!
奥が深いフォントの世界ですが、その「組み合わせ」にも要注目です。
当社では、フォントはもちろん、一つひとつの要素にこだわってクリエイティブ制作をしています。
印刷物やWebサイト、動画などの、販促・集客ツールのデザインなら野毛印刷にお任せください!
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