こんにちは。生産管理課のイワマです。
当社は、創業70年を超える横浜の印刷会社です。
日々さまざまな仕様の印刷物を製造しており、印刷機も複数台所有しています。
そんな当社がメインで行っているのは、「オフセット印刷」という印刷方式です。
メインとお伝えしましたが、実は「印刷」といってもさまざまな種類の印刷方式があるのをご存じでしょうか?
それぞれ特徴があり、作る印刷物の目的や仕様によって使い分ける必要があります。
そこで今回は、代表的な印刷方式の種類や特徴をご紹介します。
印刷物への知識が深まると、印刷物を見たり作ったりするのがより楽しくなりますよ!
ぜひ最後までご覧ください。
印刷の種類①「オフセット印刷」
最初にご紹介するのは、冒頭で触れた「オフセット印刷」です。
基本色のシアン、マゼンタ、イエロー、キープレート(ブラック)といった各色の版を使用した印刷方式で、現在の主流な印刷方式となっています。
版に付けたインキを、ブランケットと呼ばれるローラーに転写(オフ)し、印刷用紙に転移(セット)して印刷することから「オフセット印刷」といわれています。
オフセット印刷のメリットとしては、
・仕上がりがきれい
・大量印刷に向いており、印刷費用を抑えることができる
・印刷で使用できる紙の種類が豊富
などが挙げられます。
一方デメリットとしては、
・少部数の印刷では金額が高くなってしまう
・内容が一つひとつ異なるような(宛名印字のような)印刷物の製造には不向き
・オンデマンド印刷(後述)と比べて納期が長くなりがち
といった点が挙げられます。
印刷の種類②「オンデマンド印刷」
続いてご紹介するのが「オンデマンド印刷」です。
こちらも当社で対応できる印刷方式です。
オンデマンド印刷は、オフセット印刷とは違って印刷用の版を必要とせず、基本色のシアン・マゼンタ・イエロー・ブラックのトナーのかけ合わせで色を再現する印刷方式です。
オンデマンド印刷のメリットは、
・製版にかかる時間がなくインキを乾燥させる必要もないため、短納期対応が可能
・宛名印刷など、一つひとつ絵柄が異なるバリアブル印刷ができる
一方のデメリットは、
・大ロットの場合は金額が高くなる
・特色印刷ができない
・オフセット印刷と比べると緻密なデザインや小さな文字の再現性が低い
といった点が挙げられます。
当社ではお客さまのご要望や作りたい印刷物の仕様に応じて、オフセット印刷・オンデマンド印刷を使い分けてご提供しています。
▼2つの印刷方式の違いはこちらの記事でも詳しく解説しています。
ちなみに、オンデマンド印刷のデメリットで挙げた「特色印刷ができない」ですが、当社はシルバートナーという特殊トナーを導入しています。
ふつうのオンデマンド印刷ではできない表現が可能に…?
詳しくはこちらの記事を覧ください。
印刷の種類③「活版印刷」
さて、ここからは当社の設備ではない、印刷方式のご紹介になります。
「活版印刷」は、活字と呼ばれる鉛でできた凸の版にインキをつけて、紙に押し当てる昔ながらの印刷手法です。
歴史がある印刷方式で、活版印刷術を発明したグーテンベルクの名は、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
▼印刷の歴史についてはこちらの記事をご覧ください。
印刷技術が進歩し、オフセット印刷などの印刷手法にとって代わっていきましたが、紙に圧力をかけた際の独自の凹凸やムラが温かみがあっていい。
ということで、最近人気が復活してきている印刷手法です。ポストカードなどでもみかけるようになりました。
数年前には雑誌の付録にもなっていました。
かつてはデメリットだった凹凸と印刷のムラが、時代の流れで「良いところ」として変わったのは面白いですね。
印刷の種類④「グラビア印刷」
続いてご紹介するのが「グラビア印刷」。こちらも当社にはない設備となります。
先ほどの活版のような凸版印刷とは反対に、版に凹みを作り、そこにインクを流し込んで紙やフイルムに印刷をする方式です。
微細な濃淡を表現するのに優れており、写真画像の印刷に適しています。
デメリットとしては、製版コストがやや高いため、大量印刷される雑誌などでなければ採算が合わない、という点が挙げられます。
印刷の種類⑤「スクリーン印刷」
最後にご紹介するのは「スクリーン印刷」です。
スクリーン印刷は、穴のあいた版にインキをのせて、スキージと呼ばれるヘラを使ってインクを擦りつける印刷方式です。
大きな特徴としては、紙以外のものにも印刷できる、という点です。
布やプラスチック、金属など、さまざまな素材に印刷することが可能です。
いかがでしたでしょうか?
本当はもっと語りたいこともあったのですが、長くなってしまうので今回はこの辺で。
「どんな印刷物を作りたいのか」「どういった目的で印刷物を作るのか」によって、適した印刷方式は変わってきます。
当社はオフセット印刷とオンデマンド印刷の設備がありますので、お客さまが作りたい印刷物に応じて幅広く対応することができます。
「印刷物を作りたいけれど、どの印刷方式が適しているのかわかない」といった場合でも大丈夫です。
最適な印刷方式をご提案させていただきます。
印刷物のお悩みがある企業のご担当者さまは、お気軽にご連絡ください!