印刷会社へのデータ入稿はどんな種類がある?「完全データ入稿」「ネイティブデータ入稿」とは

クリエイティブ / デザイン

印刷会社へのデータ入稿

「印刷会社にデータを渡して印刷してもらうには、どんなデータを入稿すればいいのだろう…」

デザイナーさまや販促・広報のご担当者さまで、このように迷ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「完全データ入稿」や「ネイティブデータ入稿」など、さまざまな形式がありますが、いったいどれが何のことを指すのか分かりづらいこともあると思います。

そこで今回は、印刷物のデータ入稿の形式や注意点について解説します!

※ここで紹介している内容はあくまで“当社の場合”です。印刷会社によって定義が変わることもあるのでご了承ください。

印刷会社へのデータ入稿方法について

まずは、データ入稿の種類をご紹介します。
なお、当社では一からのデザインも行っていますが、今回はデザイン・レイアウト済みのデータ入稿について解説します。

 

【ネイティブデータ入稿】

ネイティブデータとは、印刷用のデザイン・レイアウトのアプリケーションなどを使って作成した生データのことです。
そのネイティブデータを印刷会社に渡すことを「ネイティブデータ入稿」と言います。

アプリケーションによって特徴や注意点が異なるので、一つずつご紹介します。

①Adobeソフト

印刷業界で最も使用されているデザイン・レイアウト用のアプリケーションソフトといえば、言わずもがなAdobe(アドビ)社のIllustrator、InDesign、Photoshopです。(拡張子:.ai、.indd、.psd)

入稿後、当社にて印刷用のPDFを作成する作業が発生するため、ネイティブデータの入稿では以下の条件を最低限クリアしていないといけません。

・使用フォントの当社環境での有無
・リンク画像が揃っている
・裁ち落としのための塗り足し部分が作られている

これらの条件をクリアしたデータであれば、当社でPDFを作り、RIP処理をかける工程に進めることができます。
※RIP処理についてはこちらの記事をご覧ください。↓

なぜ印刷データをRIPに通すのか?

②Microsoft Office

割合は少ないですが、Adobeソフトの次に多いネイティブデータがMicrosoft Officeです。
Word、Excel、Power Pointで作られたデータですね。(拡張子:.docx、.xlsx、.ppt)

Adobeソフトと違って印刷用のデータ編集ソフトとして作られていないため、注意点は多くなります。

・使用フォントが当社にない場合置き換わって出力されるため、出力結果がイメージ通りにならないことがある
・裁ち落としのための塗り足し部分を作ることができない
・画面上の配色がRGBスペースでできているため、当社のRIP処理をかけると色味が変わることがある

当社では入稿されたデータをOfficeソフトで開いてPDF変換し、それをAdobeソフトに素材として配置し、PDFを作ってRIP処理をかけています。

 

【PDF入稿】

次に、「PDF入稿」についてご紹介します。
印刷に使用できる条件を満たしたPDFをお客さま側で作成していただき、印刷会社に入稿する形式ですね。

こちらはネイティブデータ入稿に比べて印刷会社側での手間が減るため、金額を抑えられるメリットがあります。
また、出力結果が環境によって変わらないため、レイアウトや文字をチェックする手間も省略できます。

PDF入稿の条件は以下の通りです。

【条件】
・絵柄がPDFのセンターに入っている
・色数が仕様と合っている
・トンボ、裁ち落としの処理がされている
・印刷する絵柄がページ単位で作られている
・PDFX/1-aもしくはPDFX/4の形式で作られている

上記条件を満たしていれば当社のRIP処理をかけ、印刷工程に進めることができます。

 


さて、ここまで主なデータ入稿の形式について説明してきましたが、よく見聞きする「完全データ」と呼ばれるものはどれになると思いますか?

一般的に印刷業界では、ネットプリントも含め、企業によってこの定義には若干の違いがあるようです。
そんな中で当社における「完全データ」とは、
『PDF入稿』のことを指します

では、そのPDF入稿/完全データ入稿でよくある間違いをご紹介します。

よくある間違い!これは「完全データ入稿」ではありません

完全データではないケース①

レイアウト済みの「Adobeソフト」で作られたデータは、前述の通り、「ネイティブデータ」という扱いになります。

当社にてデータを開き、「印刷用のPDFを作る」作業が発生します。
その際、フォントや色、リンク画像等の不具合がないかを確認する作業があるため、「完全データ」にはなりません。

 

完全データではないケース②

WordやExcelなど、Microsoft社のOfficeソフトで作られたデータは、こちらも前述の通り「ネイティブデータ」という扱いになります。

Adobeソフトよりも出力結果に大きくズレが生じやすいため、不具合がないか確認する作業が発生します。
ゆえに「完全データ」ではありません。

「完全データ」と聞くと、データが完成されていればどのファイル形式でも当てはまるように思えますが、当社における完全データ入稿は『PDF入稿』になります。

こんなデータの作り方は注意!再入稿になります!

では、「PDF入稿は完全データだから、特に何も気にしなくて大丈夫!」と入稿の準備をされている方、お待ちを!
そのまま印刷に進めることができるからこそ、データの作りを念入りに確認してみてください。
チェックリストを作成したのでぜひご確認ください!

 

『完全データ入稿をする際の注意点』

絵柄がPDFのセンターに入っていないと当社では面付けができません。
トンボの周りの余白が均一になっているか、ご確認ください。

4色カラーの印刷物に特色の色が使われていませんか?
または、特色入りの印刷物が4色で作られたりしていませんか?
特色の色設定は出力結果が変わることがあり、仕様通りに色を設定していただくことが重要です。

トンボがないと断裁する位置が分からず、トラブルの原因になります。
また、仕上がりサイズと違っていると再入稿になります!
必ず仕上がりサイズのトンボを入れてください。

こちらもトンボとセットでよくある注意点です。
塗り足しが十分でないと、断裁した際に紙の地色が出てしまってフチが付いたような絵柄になってしまいます。

よくありがちなのが、PDFの1枚のページにオモテとウラの2つの絵柄をトンボ付きで配置しているPDFです。
これは完全データではないので再入稿になります!
オモテで1ページ、ウラで1ページ、で作ってください。

印刷用の規格であるPDFX形式の最も大きな点は、「フォントの埋め込み」が必ず条件になっているという点です。
当社では、「PDFX/1-a」「PDFX/4」どちらの形式にも対応しています。

 


以上、「入稿のためのデータ形式と注意点」を説明させていただきました。

データの再入稿は、お客さまにとっても大きなストレスだと思います。
データ不良による再入稿をなくすことで、お客さま・印刷会社双方にとってプラスになり、気持ちよくお仕事を進めることができるはずです。

当社では、初めてのお取引の際は不明点がないようしっかりサポートさせていただきます。
「作りたい印刷物がある!」という企業さま、デザイナーさまは遠慮なくご連絡ください。

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