夏のボーナス前につぶやいてみる 「ボーナスってそもそも何だっけ?」

コラム

そろそろ夏のボーナスの支給が始まる時期になってきました。
俳句の世界で「ボーナス」は冬の季語のようですが、夏のボーナスも梅雨やお中元と並んで、この時期の風物詩といえるでしょう。
決まった期日に支払われる定期給とは別に支払われる「賞与(ボーナス)」は日本の言葉ですし、「ボーナス」はおそらく輸入された言葉程度しか理解していませんが、この際調べてみることにしました。

賞与の由来は?

起源は江戸時代。商人が奉公人に盆の薮入りと年末に配った季節の衣服「四季施(しきせ)」が由来だといわれています。「四(し)季(き)施(せ)」は、上から一方的に押し付けられるという意味の「お仕着せ」に変化したとか。「賞与」の特性である利益配分もすでに江戸時代から行われていました。
明治時代入ると、官庁や官営工場、銀行、民間企業などで、利益の一定割合の報酬を「賞与」として従業員に分配するようになります。語源については明確ではありませんが、1876(明治9)年に「三菱」の岩崎彌太郎が、ビジネス上の競争に勝った際、社員の奮闘を労うために給料とは別に臨時にお金を支給。このことを伝える社内通達で「別紙目録通り賞与候…」とあったことから、その臨時支給が「賞与」と呼ばれるようになったといわれています。

 ボーナスの語源は?

「ボーナス」は英語の「Bonus」。日本の「ボーナス」のように社員に分配するものではなく、会社の業績が良かったとき、経営陣の役員や上位の管理職などに与える報奨金であり、代理人やセールスマンに対する基本手数料、基本報酬以外に支給される歩合手数料といった意味があるようです。
「Bonus」の語源は、「良い」を意味するラテン語「bonus(ボヌス)」でローマ神話の成功と収穫の神「Bonus Eventus(ボヌス・エヴェントス)」に由来するそうです。予期しない贈りものに「いいね!」という感じで使われるようになったかどうかは定かではありませんが、単純にプレゼント的な意味合いで使われています。
そういえば、CDのアルバムに本来の曲数に加えて収録された曲がボーナストラックですし、ポイントカードにボーナスポイントがあったりしますね。
賞与(ボーナス)制度は、日本の「お仕着せ」文化から始まり、欧米的な成功報酬の文化を取り入れ、進化したものと考えられます。

この夏のボーナス、使い道は?

1989(平成元)年前後のバブルの頃のボーナス期、高級車やブランド品のファッションアイテムがバカ売れ。時代の空気とともに、「ボーナス」が分配されると一気に消費へと向かったという羨ましい時代もありましたが、現在はどうでしょう。ボーナスは使うものではなく貯めるもの、といった消費を手控える傾向が強くなっているのではないでしょうか。
で、夏のボーナスの使い道、決めていますか?すでにボーナスをもらう立場でなくなった私なりのアドバイス。
普段はできるだけ大きな消費を控え、年2回のボーナス期には自分へのご褒美。家電の買い替えや、生活に必要な少し値が張るアイテムの購入、レジャーや旅行の予算確保にボーナスを費やすという方法をとっていたような気がします。
といっても、常に残りを預貯金に回すことは考えていました。
ボーナスの使い道はもちろん金額にもよりますし、世代別、男女別、家族構成などによって大きく異なるでしょうが、できるだけバランスを考え、賢く計画的に使うことをおすすめします。

TAG:時事 

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