「御朱印ガール」が出現するほど人気の御朱印帳、その魅力とは?

コラム

神社や仏閣で御朱印をもらって集める「御朱印ガール」が増えているとか。
それを実証するようにネットには、「かわいい&かっこいい御朱印帳人気ランキング」などというサイトがいくつも登場。オーソドックスな和柄をはじめ、シンプルモダンからカワイイキャラクターものまでさまざまな御朱印帳がデザインを競っています。
私が散策の折に御朱印帳を持ち歩き始めたのはだいぶ前ですが、最近は神社や寺院で書いていただく間の待ち時間が、以前より増えたような気がします。

御朱印帳とは?

御朱印帳をご存じでない方に御朱印帳の基本を説明します。御朱印帳は、納経帳、御宝印帳、集印帳などとも呼ばれ、神社やお寺に参拝したときにいただくことができます。それぞれの固有の紋や絵柄の朱印や、寺社名、参拝日時などが墨書きされたものです。寺社によってオリジナルのためバリエーションが豊かで、それを楽しみに御朱印を集める人もいます。

サイズは縦横18×9cm、18×12cm、16×11cmなどいろいろ。持ち運びを重視するとコンパクトなものが好まれますが、私としてはせっかくの御朱印なので大きなものにしっかりと残したいので、18.5×12.5cmやA5判サイズなど比較的大きめなものをおすすめします。

御朱印帳の歴史は?

最近人気があるといっても、単にスタンプラリー的なブームということではなく、もちろんそれなりの歴史があります。どんな宗教にも巡礼というものがあって、巡礼の際の参拝の証が原点と思われます。仏教においては「西国観音巡礼」が最も古いものの一つで、8世紀初頭に確立されたといわれています。印刷技術のない時代は、経典を書き写すことが功徳であるとされており、それを神社や寺院に納めることを納経といいます。そしてその納経の印としてもらえるものが御朱印でした。御朱印が魔除けの力を持ち、仏様や神様とのご縁を結ぶ証のようなものと捉えられ、現在の御朱印文化につながっています。

印刷会社らしく製本にこだわってみた

江戸時代や明治時代以降、和紙を紙縒こよりなどで綴じた納経帳を自分で作るのが一般的でした。しかし明治時代に和綴じの納経帳が市販され、大正時代以降には、集印帖や朱印帳という名称で折り本式のものが登場したといわれています。

御朱印帳の製本は大きく分けて折り本式(蛇腹式)、綴じ本式(ブック式)、紐綴じ式の三つに分けられます。折り本式は経本などでよく見る蛇腹折りの形式。ただし、通常の折り本が長い紙を継いでいくのに対して、折り本式の御朱印帳は二つ折りの紙を裏表で交互に貼り合わせる折帖二枚重ねという形式です。綴じ本式は、二つ折りの和紙を糸で綴じる袋綴じ形式が一般的です。紐綴じ式は和紙が紐で綴じてあって、紐をゆるめて取り外すことができるので、順番を入れ替えたりすること可能です。

御朱印帳はどこで手に入れる?

一般的には、神社や寺院での購入できます。汎用品のものもありますが、オリジナルを用意しているところもあります。他には文具店や仏具店、紙専門店などでも購入できます。御朱印ブームのおかげで御朱印帳を置く店舗も増え、専門店ができるほどになっています。もっとも手軽な方法はインターネット通販。さまざまなデザインや材質の御朱印帳が扱われています。もちろんデザインも豊富になりましたので、ネットでチェックするのはよい方法だと思います。

ちなみに私は、わりと平凡なデザインのものを使っていますが、世界的に著名な美術家でグラフィックデザイナー横尾忠則氏がデザインした、埼玉県「鎮守氷川神社」の御朱印帳をゲット。こちらは御朱印帳として使うのがもったいなくて、ずっと本棚にしまってあります。

TAG:歴史 製本 雑学 

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