会社間でのメールの挨拶「お世話になっております」は 便利な言葉だけど、工夫も必要だと思いませんか?

コラム

仕事上、メールでやり取りされる人も多いと思いますが、取引先にメールを送る際の挨拶はどうされていますか?
やはり、常套句といえば「お世話になっております」ですかね。
実際にまだ顔を合わせたことがない相手にも、何気なく使ってしまいがちですが、ちょっと違和感を覚える人もいるのではないでしょうか。

「世話」って何でしたっけ?

そもそも「お世話になる」の「世話」とは、「気を配って面倒をみること」「手数をかけて援助すること」「手数がかかって厄介なこと」「間に入って斡旋すること」などの意。

もともとは、「世間の人の話し言葉」「世間でよく言われる言い方」などという意味で、使われていましたが、ここから転じて、浄瑠璃や歌舞伎において武家社会を描いた「時代物」に対して町人社会を扱った「世話物」という使い方をしていました。江戸時代には今のような意味合いで使われるようになったようです。

メール挨拶の使い方

さて、メールでのやりとりに戻ります。会社間の「お世話になっております」は、「ご尽力いただきまして」とか、「ご面倒をおかけしまして」、「ご支援いただきまして」など、取引先などに手助けを得ることを恐縮して、謝意を込めて言う、わりと便利な表現ということになります。

とすると、会社間でのやりとりで、まだ一度も面識がない相手に対して「お世話になっております」という挨拶を使うことは、やはり適切ではないようです。例えば、会社間の取引がまだない相手には、「突然のメールで失礼いたします」とか「初めてメールをさせていただきます」が適当ですし、誰かから紹介していただいた場合は、その旨を明記するような挨拶がよいかと思います。

すでに会社間の取引がありながら、個人的には初めてといったケースでは、「お世話になっております」で間違いはありませんが、その際に「いつもご愛顧いただきましてありがとうございます」「いつもお引き立てたいただきありがとうございます」。もっとかしこまると「いつも格別のご高配にあずかり、厚くお礼申し上げます」などのお礼の挨拶から始めたほうが好印象を与えるかもしれません。

これからお世話になる場合は、「(今後)お世話になります」のほうが適切な使い方です。

もっとバリエーションがほしい

「お世話になっております」があまりにも形式的で、心がこもっていないのでは、とお考えでしたら、お付き合いが継続している場合は頭に「いつも~」や「いつもたいへん~」をつけるとか、「先日(その節)はお世話になりました」なども使うようにしましょう。

また、相手からのメールに返信する場合は、受け取ったことを伝えるために「メールを確かに受け取りました」や「メールを拝受しました」「メールをお送りいただきありがとうございます」などのほうがよいと思われます。

さらに私の場合シーン別に、朝なら「おはようございます」。昼間は「ご多忙中、お手数をおかけしますが」 「ご多忙のところ大変恐縮ですが」 「ご多忙の折、お手数をおかけして恐縮ですが」 「お忙しい中、失礼いたします」なども使います。夜少し遅くなった場合は「夜分おそれいりますが」。久々の場合は、「ごぶさたしております」「すっかりごぶさたをしております」「日頃はごぶさたをいたしまして、申し訳ございません」「久しくご連絡もさしあげず、申し訳なく思っております」などいろいろ使い分けています。

メールの挨拶は、なるべくたくさんの引き出しを用意して、「受け取る相手の状況を想像し、相手の顔を思い出しながら書く」ということで、表現もいろいろ変わってくるはずですし、

もちろん、相手への伝わり方も変わってくるような気がします。

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