意外と多い、半透明のトレペ好き

コラム

少し、あるいは半分透き通って見えることを「半透明」、英語で「トランスルーセント(Translucent)」と言いますが、ゴミ用のビニール袋よりは、海の中をゆったりと漂うクラゲをイメージしたいもの。
ファッションでは、さりげない透け感を表現した「シースルー(See-through)」が魅力的ですし、アップルコンピュータのiMacが広めた「スケルトン(Skeleton)」ボディにも惹かれました。
透け加減の微妙さに惹かれ、「半透明」のものを好む人が意外と多いような気がします。

トレペとは

本コラムでは、そんな「半透明」好きの人にも「トレペ」の略称で愛されている「トレーシングペーパー(Tracing paper)」を取り上げてみました。
「トレーシングペーパー」は、透かして複写(トレース)するための薄い半透明の紙。
同様の紙にパラフィン紙、グラシン紙などがあります。
「トレーシングペーパー」は、紙の主原料となるパルプを非常に細かく切りほぐし、押しつぶして加工することによってできる紙です。印刷物としては、カード、リーフレット、チケット、名刺、封筒などから書籍のカバーや遊び紙まで、透けるという特性を生かして高級感を持たせたデザインで用いられ、受け取る側にインパクトを与える素材です。

図画工作に使われるトレーシングペーパー

「トレーシングペーパー」は透明度を持ちながらもしっかりとした強度を持っており、製図だけでなく図画工作などにも使用可能。マンガやイラストなどの作業において、下描きから清書描きする際に、下地の絵の上に重ねて、透けた線を鉛筆などでなぞり、裏面を濃い鉛筆で塗りつぶし、清書用の紙に重ねて、透けた線を再度鉛筆などでなぞるという方法を用います。完成した作品を保護するためにも使われています。他に撮影の道具としても「トレーシングペーパー」は欠かせません。スタジオ撮影で、ストロボの光を拡散させるために光を覆うように使用されています。撮影材料として、幅は84cmから220cmまで、長さ20mのロール紙が販売されています

女性や子どもに人気

そんな「トレーシングペーパー」が、いま若い女性や子どもたちに大人気なのをご存知でしたか。透け感を生かしたお洒落なラッピングや飾りに最適なため、最近はA4判やA3判程度の紙が100円ショップでも販売されています。さらに人気なのが「トレーシング千代紙」。特徴は、カラフルなドット柄やストライプ柄などが印刷されており、柄の重なり具合で印象が変わること。折り紙として使うだけでなく、カッティングしたり、ポチ袋や封筒、お菓子のラッピングに使用したり、使い方は自由自在。発想しだいで「トレーシングペーパー」が半透明のかわいい小物に変身します。

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