フォント選びはデザイナーの大きな仕事の一つ。大きく明朝体(セリフ)とゴシック体(サンセリフ)の二つからタイプを選びます。今回の題材はゴシック体について取り上げてみました。
「みやすく」「力強い」ゴシック体。
ゴシック体といえば、明朝体より読みやすく、小さなフォントでも可読性の高い性能を持っています。たとえばユニバーサルデザインとして8ポイント以上で文字を配置した時、文字自体が小さいため細い明朝体では読みにくくなってしまいます。(最近では線が太く、ボディが大きい明朝体もポピュラーになっています)そんなとき、ゴシック体であれば読みやすく、伝わりやすい文字表現ができます。
このように小さい文字でも可読性が高いゴシック体。ここで危険なのが、「文字が太ければ読みやすい」という概念を持ってしまうこと。小さい文字にすればするほど、文字と文字の隙間が潰れて見づらくなります。そのため、小さく太い文字を本文などに使うのは避けましょう。
上は太ゴシック、下は細ゴシックで表現。小さい文字では細い文字が有利です。
本文や見出し、適した書体を考えてみる。
要所要所に適した書体を考えて見ました。(あくまでも主観です)
タイトルには太いゴシックを使い、中見出しには中太ゴシック、本文には細ゴシックを使ったとてもオーソドックスなパターンです。基本的にはこの流れで組めば間違いはないと思います。間違っても下記のようにしないでください。
文章にはメリハリが大事です。タイトル、見出し、本文の流れを逆らわぬよう文字を選択すると良いと思います。逆のパターンでは個人的にはありだと思っています。
細いゴシックにまとめることによりスッキリとした洗練されたイメージを出すことができます。写真の彼が今にも巧みな技を繰り出しそうな雰囲気が出てきますね。文字の太さで印象は変わります。特にゴシック体は種類も豊富で使い方も多様なので、文字選びには工夫が必要です。まずは上記のように同じデザインでさまざまな文字を当てて比べてみてください。