こんにちは。カメラマンのアカツキです。
今回は、私達が仕事としている商品撮影について、テスト撮影という形でご紹介してみたいと思います。
題材はシャネルの口紅です。
新品を使いたいところですが、妻に買ってあげるのはもったいない(笑)。
テストなので、使いかけを借りてやってみます。
商品の形、色、質感がキチンと再現されていることが商品写真の基本です。
しかし、口紅は外側のケース、内側のボディ、
紅本体、全て異なる形と質感で構成されているケースが多く、
ひとつのライティングでベストな状態にすることは非常に困難です。
そのため、パーツごとのベストを合成させる方法を取ります。
まず、内側のボディ部、
ゴールドに輝き円筒形であることがわかるようにライティング。
このままでも外側のケースが、少しマット調の黒で、
四角形であることはわかりますが、いまひとつインパクトがありません。
もっとシャープな感じにするため、ハイライトからシャドーまでの諧調が、
一つの面にしっかり再現されるようにライティングして、合成。
紅本体は、あまりにひどい状態。
しょうがなく妻が普段使っている某化粧品メーカーのお買い得商品を購入。
テカリを再現したいので、別のライティングをセットし、合成してキリヌキ。
紅をケチってしまったため、
本体と非常にアンバランスなものになってしまいましたが、とりあえず完成です。
普段使っているなんでもない商品も、光の当て方次第で表情は一変することが、
わかっていただけたのではないかと思います。
ちなみに商品撮影の現場はこんな感じです。
スタジオの照明は点灯させず、ストロボのモデリングランプで表情を探っていきます。
商品が、生き生きと輝いている光を見つけた時は、本当にワクワクしますね。