人の目には見えるけれど、機械では読み取れない。そんな便利な「ドロップアウトインキ」をご存じでしょうか?
ドロップアウトインキ(ドロップアウトカラー)とは
人の目で見ることができても、機械では読み取ることができないインキを「ドロップアウトインキ」と言います。
身近なところでは、試験のマークシートや通販の申し込み用紙などに使われています。
これらの印刷物は、人の目では罫線を見ることができますが、コンピュータで処理をする際には罫線が読み取られないようになっており、その罫線に「ドロップアウトインキ」が使われています。
マークシートなどを読み取る機械には光学的文字読取装置OCR(Optical Character Reader)と光学的マーク読取装置OMR(Optical Mark Reader)があります。
印刷物をどの読取装置を使って読み取るかによって、使用するインキが変わります。
【光学的文字読取装置OCR】
記入した文字を読み取ることができます。
使用例)申込み用紙
【光学的マーク読取装置OMR】
マークシートのマークを読み取ることができます。
使用例)試験問題(マーク式)
ドロップアウトインキの仕組み
読取装置は用紙に光を当て、その光の反射率の差で文字と罫線を区別しています。
鉛筆などで記入した黒色は全ての光を吸収して反射せず、人の目にも見え、機械でも読み取ることができます。
一方で、ドロップアウトインキは光をよく反射する性質をもち、人の目で見ることはできますが、機械では反射が強く、読み取れないようになっています。
ドロップアウトインキが機械で読み取れないのは、反射率の高いインキだからなんですね。
ドロップアウトインキを使うときの注意点は?
OCR、OMRどちらの読取装置を使うかによって使用するインキが異なります。
マークシートなどを印刷する場合は、どの読取装置を使うのかをしっかりと確認してから、印刷会社に発注しましょう。
メモ帳にも使われるドロップアウトインキ
マークシートなどで使われるドロップアウトインキをメモ帳などに応用することがあります。
方眼紙などの罫線をドロップアウトインキで印刷することにより、コピーやスキャンしたデータに邪魔な罫線が写らないようにすることができます。
手書きの図やイラストを、メールなどで共有したい人にはおすすめです。
こちらはすでに商品化されたものがあり、「コピーしてもうつらない罫線」を売りにしているコピー用箋がコクヨより販売されています。(詳細はカウネットでご確認いただけます。気になる方はチェックしてみてください)
ぜひ便利な「ドロップアウトインキ」を体感してみてはいかがでしょうか?
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