「販促企画のツボ」の連載、第十四回目です。
前回は2019年5月の「販促企画のツボ」を解説しました。2019年の5月は前半にゴールデンウイークの10連休、5月1日に皇太子様即位式、5月12日に母の日とイベントが重なり、後半はあまり動きがない月になりそうです。5月の後半は6月と7月の販促の仕込みに注力した方が良さそうです。「平成最後の●●●」という言葉が流行っていますが、同じように「令和最初の×××」みたいな言葉もトレンドになりそうですよね。
それでは今回のテーマ「2019年6月の販促企画のツボ」に入ります。
6月の販促は小粒感も、自社に合うイベントを見つける
6月の販促イベントを並べてみます。毎年の定番としては、「ボーナス商戦」「お中元」「ジューンブラド(結婚式)」「父の日」などがあります。また2019年は6月上旬から女子サッカーのワールドカップがフランスで開催されます。ただ、5月の「ゴールデンウイーク(GW)」「新天皇即位式」「母の日」と比較すると、若干市場規模として小粒感は否めません。
市場規模の小さめのイベントだからといって、販促の準備が何分の一・何十分の一になるわけではありませんから、「自社に合った」イベントを吟味してアプローチするのが良いでしょう。そのためには各々の販促イベントの「対象顧客(ターゲット)」を整理する必要があります。
主な対象顧客として考えられるのは「ボーナス商戦=サラリーマン、ファミリー」「お中元=ファミリー、企業」「ジューンブライド=婚約者、花嫁」「父の日=子ども、お父さん、お爺ちゃん」「ワールドカップ=スポーツが好きな方、若者」などでしょうか。この対象顧客が自社の商材やサービスのお客様にマッチしていれば、販促企画にチャレンジする価値があります。
「ジューンブライド(結婚式)」は花嫁のためだけの場か
「ジューンブライド」という言葉を聞いて真っ先に思い浮かべるのは、ウエディングドレスをまとった花嫁かもしれません。販促企画の対象として「婚約者、花嫁」や「結婚を考えているカップル」を挙げることができますが、実は1度の結婚式にいる花嫁は「たったひとり」です。当たり前ですが。
結婚式に参列する人数の平均は約70名と言われています。こちらも当たり前ですが、花嫁よりも実はジューンブライドに「参列側」として参加する人の方が圧倒的に多く、それだけの市場が隠れていることになります。参列者約70名のうち半分が男性、半分が女性です。また約70名のうち25名が新郎新婦の友人だといわれています。
また結婚式を迎える花嫁の平均年齢は2015年の厚生労働省統計情報部のデータでは「29.4歳」です。25名の友人のうち、半分の13名が花嫁と「同世代の女性」と予想することができます。こう考えると、6月の「ジューンブライド(結婚式)」というイベントがちょっと違ったカタチに見えてきませんか。「どの対象顧客にどうアプローチするか」より差別性のある販促企画がつくれそうです。