ディレクターが大暴露!あの野毛印刷テレビCMの仕掛けを丸ハダカに!

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今年も熱かった!高校球児たちの夏。
そんな全国高校野球選手権大会神奈川大会のテレビ中継で、今年も野毛印刷のCM「空手女子高生」篇が放送されました。このCMを作る上でインパクトを残すためのさまざまな仕掛けを、ディレクター自らが大暴露します。

「動画なら解決できる!」を実感してもらう

このCMは、野毛印刷が提供する動画制作サービスをアピールするためのもので、「文字だけでは伝えきれないことを動画で伝えよう」というのが、このCMのコンセプト。それを視聴者に実感していただくために、“壁ドンの防ぎ方”を実演する演出を行いました。
動画に限らず、商品やサービスの紹介ではBefore・Afterを示すことが大切です。そこでこのCMでも、動画導入の以前と以後を並べ、それを起承転結の順に提示しています。

起:問題の前兆(壁ドンされそう!)

承:問題の発生(やっぱり壁ドンされちゃった)

転:ヒーロー登場(動画なら大丈夫!)

結:問題解決(エイヤーッ!)

となりますね。

「裏切りの法則」で興味を惹きつける

こちらの記事で新入社員Kくんが述べているとおり、このCMには「裏切りの法則」が使われています。
さらに、実はこのシーンで使われているBGMそのものも「裏切り」への伏線なのです。
前半の「問題の前兆」「問題の発生」は、不安をあおるようなマイナーコードのBGMを使用しています。また裏切りの瞬間では「この先どうなるの?」という強い興味を惹きつけるための仕掛けとして、BGMを不安定なコード進行で終わらせて「宙に浮いたまま着地させない」という手法をとり、無音によるハラハラ感効果を倍増させています。
その後の「ヒーロー登場」からは、底抜けに明るいBGMで視聴者を安心させて、「問題解決」へと向かうという流れを作りました。

「面白い」をマジメに作る

日常の中で壁ドンされそうになった女子高校生が、空手の技でそれを防ぐ、というシチュエーションはそう多いわけではありません。いやむしろ滅多にないといえます。
「そんなバカな」と視聴者にツッコミを入れさせるのも、CMとしての“面白さ”を出す演出上の狙いです。

そして、インターネット動画よりもマジメに考えなければいけない大切なことがあります。それは、テレビCMとして適切な内容かどうか、ということ。
テレビCMは不特定多数の視聴者に向けて公共の電波で放送されるため、民放連(日本民間放送連盟)や放送局独自の放送基準・各種法令に抵触していないかの考査があります。考査で不適切と判断された場合は放送することができません。
医薬品や貸金業、通信販売などは関連する規則が多いため、特に注意が必要です。

この野毛印刷CM「空手女子高生」篇の場合、該当しそうな項目は暴力表現。民放連放送基準の「陰惨・残虐・暴力的な表現」に抵触しないよう、女子高校生のパンチは男子高校生に当たらないギリギリのところで止めています。(撮影時、数回は実際に当たってしまいNGとなりました!)

劇中で女子高校生役を演じているのは、初段(黒帯)という確かな空手の腕を持つ当社20代女性社員。
彼女に壁ドンしようとする男性は、CM公開後は公私含め一人も現れていないそうです。

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ワタリー・ヤスレフスキー

イマ風に言えばテレビ番組の「技術さん」出身。

在京民放局でのカメラアシスタントで経験を積み、主に報道番組やドキュメンタリーの撮影・編集・構成作家・ディレクターとして活動。
野毛印刷に転職した現在も同様の業務を行う。

コロナ禍でニーズが急増したライブ配信業務では、テレビ局勤務時代の長時間討論番組の経験を生かしてスイッチャーを担当。

昔の血がさわぎ、消防車を見るとカメラをかついで追いかける。
が、最近は息切れが激しい。

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