会社案内動画、リクルート動画…自社社員出演のメリット・デメリットと喋りのコツ

クリエイティブ / 動画

当社は、会社案内動画やリクルート動画を作りたい、というご要望を多くいただきます。
その打ち合わせで必ずといってもいいほど話題になるのは、「自社社員が出演して説明するか? それともプロの出演者を使うか?」という点。
「プロは高い。自社社員ならタダ」という観点から話に入ってしまうと何も反論できないのですが、低予算でクオリティが低い動画を制作したとして、その動画で当初の目的を達成できなければ、「安物買いの銭失い」という事態になってしまいます。
ここでは、会社案内動画やリクルート動画における自社社員出演のメリット・デメリットを考えてみましょう。

自社社員出演最大のメリットは「顔が見える」

会社案内動画やリクルート動画における自社社員出演のメリットといえば、プロの出演に比べて制作費を抑えられる、ということですよね。
実はそれ以外にも大きなメリットがあります。それは、その会社で働く人の顔が見える、ということ。
社員自らがその会社や商品を説明するのは、非常に説得力があります。たどたどしい喋り方だったとしても、本人が感じたことや経験を自らの言葉で語るため、信頼感や親近感を生み、自社の商品やサービスへの「想い」を感じてもらうことができます。
当社が行っているオープンハウスイベント「ヒラメキ工房」でお客さまをご案内したのは、営業担当者ではなく、普段はPCや印刷機に向かって業務を行う、いわば“現場”の社員。実際に手を動かす社員が説明を行うことで、ご来場いただいたお客さまからは「現場の人から説明を受けて親近感を持てた」などのご意見もいただいています。

自社社員出演のデメリットはクオリティ?

しかし、動画の全編にわたってプロではない自社社員(=素人)だけの出演では、きっと目を覆いたくなるような動画が完成してしまうでしょう。
実は当社も、2016年1月から12月までに配信した動画「のげなび!!」で自社社員のみの出演による動画制作経験があります。ここでは2年前に当社が制作した「のげなび!!6月号」をご覧ください。

当社社員の名誉のために弁解しておきますが、プロではない人(=素人)だけの出演で動画を作ると、おしなべてこのような「誰かが用意した原稿をただひたすら読んでるだけ」の不自然な表情の動画になります。あなたの会社の社員でも、です。
プロのレポーターやナレーターは、それだけで生活していけるほどの収入を得る人。彼らは日ごろから自分自身に投資をし、日々訓練を繰り返し、数々の現場を踏んでいます。
自社社員に演技をさせたり感情を込めて話させたりといったような、プロの役割を期待するのは得策とはいえません。

プロ + 自社社員、という選択も

そこで当社がオススメするのは、「プロ + 自社社員」という選択。
この「プロ + 自社社員」で制作された2つの動画をご覧いただきましょう。

まずは、当社の印刷工場の取り組みを紹介した動画。
自社社員のたどたどしさは否定をしませんが、全体を通してクオリティが保たれていると感じていただけるのではないでしょうか。

この動画では、以下の出演者がいます。
・説明役の自社社員
・プロの女性レポーター
・プロの男性ナレーター

女性レポーターが説明役の社員にインタビューし、社員はそれに対する大まかな内容を答え、詳細な説明はプロの男性ナレーターが補足する、という役割分担を行っています。
このように、プロと自社社員が会話形式でキャッチボールをし、社員の説明の不足分をナレーターが補うことで、自社社員を出演させながらもクオリティを保っているのです。

そしてもうひとつは、協同組合横浜市設備設計の動画。
建築物の設備設計を行う社員に密着取材したドキュメンタリーです。

出演する社員は、もちろん喋りの素人。それでも、普段から自分が行っている業務の説明をしたり、自分の感情を素直に表現しているからこそ、言葉に説得力が生まれ、それを女性ナレーターが補足しているのです。

原稿ではなく○○を用意せよ!

社員は感じたことを言うだけ、とはいいつつも、クオリティを保つにはコツが必要です。それは「原稿を作らない」ということ。
ここで自社社員出演のメリットを思い出してください。それは「本人が感じたことや経験を自らの言葉で語る」からこそ生まれる信頼感・親近感だったはずです。
つまり、出演する自社社員に一字一句を丁寧に書き上げた原稿を読ませると、当然自分自身の言葉ではなくなり、それにより「誰かに言わされている感」が出てしまい、自社社員出演のメリットはほぼゼロになるといってもいいでしょう。たとえ本人が作った原稿でも同じです。
かといって、話す内容を全く用意せずに収録に臨むのは無謀そのもの。どんな準備をすればいいと思いますか?
原稿の代わりに必要なものとは、「箇条書きのメモ」なのです。

J-WAVEやTOKYO FM、ZIP-FMといった国内各地の有名FM放送局のラジオDJを抱える、とある有名事務所には、新人を育成するスクールが併設されています。
このスクールで新人ラジオDJたちにフリートークのコツとして教育されていることは、「完全原稿を作るな」ということ。新人ラジオDJは不安感から一字一句を丁寧に記された原稿を用意しがちですが、それでは「朗読」となってしまい、喋り手の生の言葉ではなくなってしまうのです。
実際、数時間にも及ぶラジオの生放送番組では必要最低限の内容だけが箇条書きで書かれた進行表しかありません。つまり、ラジオパーソナリティは、事前に決めた伝えるべきことを、その時その時の自分の言葉で話しているのです。

素人は噛んでもいい

当社は今まで様々な企業や団体の動画を制作する中で、プロではない方が出演する機会が多くありました。そこに出演される方は収録前、必ずといっていいほど「噛む」ことを非常に恐れます。

しかし、心配しないでください。どんなに心配しても噛みます。プロのように噛まずに自然な表情で話すことは実質不可能です。

噛むことを恐れるあまり完全原稿を用意し、結果として朗読のような不自然な喋りになるよりも、多少噛んだとしても人間性を感じられるような自然な言葉で話すことのうほうが、動画のクオリティ向上につながるのです。

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