いよいよ8月もスタート。この夏、どこに旅行しますか?
旅の記録を写真や動画で残そうというかたも多いかもしれません。
今回は、新幹線の写真や動画を撮ろうとする場合の、ちょっとした撮影のコツをご紹介します。
ぜひこの夏の旅行写真の参考にしてみてください。
突然ですが、問題です
突然ですが、問題です。直感で答えてください。
上の写真は東京と新大阪を結ぶ東海道新幹線です。この新幹線は新大阪に向かっていると思いますか?それとも東京に向かっていると思いますか?
もちろん人によって感じ方の違いはあると思いますが、左向きの新幹線は「新大阪方面に向かっている」と思う人が多いのです。
逆に、右向きの新幹線は東京に向かっているように見えます。
いったい、なぜでしょうか。
過去の「強い印象」が思い込みを生む
その理由となる写真はこちら。富士山と新幹線が写っている定番写真といえるでしょう。
似たような写真は何度も見たことがあるのでは、と思います。
この写真は新幹線の奥に富士山があることから、右が東京、左が新大阪であることがわかります。
つまりこの新幹線の定番写真では、左向きの新幹線は新大阪方面に向かっているのです。
私たち日本人は、この「定番」に多く触れた過去の印象が強く残っていることから、特に真横から撮影された新幹線を見ると、無意識のうちに「左向きは新大阪行き、右向きは東京行き」と認識するのです。
このような角度をつけた写真では新幹線の向きで行き先を感じるのは難しくなりますね。
真横ではなく正面の「顔」が写る割合を増やすと、新幹線の向きによる思い込みを少なくすることができます。
定番は左向き?
ところで、なぜ「富士山と新幹線の定番写真」において新幹線は左向きなのでしょうか。
車やオフィス機器のカタログ、定食屋さんで出されるサンマ…など、新幹線以外でも左向きが定番となっている事例が多くあります。
その理由を、友人も含めて周囲の詳しそうな数名に聞いてみました。
■スチルカメラマン
「そういえばそうですね。はっきりした理由はわからないけど左向きのほうがしっくりきますね」
■イラストレーター
「よくわかんないけど、みんなそうしてますよね。右利きだと左向きのほうが書きやすいとは思いますけど」
■自動車関連会社webチーム
「日本車の場合、左向きに撮影すれば運転席が映りにくいのと、あとオトナの事情がいろいろとゴニョゴニョ…」
■ミュージシャン
「そういえば、かつて滝川クリステルさんも左向きで映されてニュース読んでましたね」
■グラフィックデザイナー
「うーん…横書きの文章は左から右へ読むじゃないですか。最初に視線がいくのは左だから、メインとなる顔部分は左にあるほうが落ち着くんじゃないですか?」
インターネット検索でも諸説あるようですが、どれが正しいか判断できませんでした。
ただ、左向きの写真のほうがしっくりくることが多い、ということは言えそうです。
木彫り熊も、さらに熊が咥えている鮭も左向きでした。