こんにちは。営業部のスズキです。
印刷物にはさまざまな加工を施すことができますが、今回は高級感や特別感を演出できる「箔押し加工」について解説します。
箔押しとは
箔押し(読み:はくおし)とは、接着剤を蒸着させた金属箔を、凸の版を用いて熱と圧をかけて紙などに転写する加工方法です。
「ホットスタンプ」と呼ばれることもあります。
▼ボード紙に銀箔を箔押しした例

箔押し加工は、印刷のインキでは再現できない鏡面のような光沢を表現でき、特に金・銀の箔は華やかな表現に適しています。
パッケージ、名刺、パンフレット、ショップカードなど、高級感や特別感を演出したい場面で多く用いられています。
また、接着剤の種類を変えることで、紙だけでなく、革・プラスチックなど多様な素材に加工できる点も特徴です。
箔の種類と特徴
ここからは、代表的な箔の種類について紹介します。
メタリック箔
キラキラとした輝きが美しいメタリック箔。
代表的なものとしては以下があります。
金箔(つや有り/つや消し)
銀箔(つや有り/つや消し)
黒箔(つや有り/つや消し)
その他にも、レッド、グリーン、ブルー、スカイブルー、ピンク色など、新色も次々展開されています。
また、パール箔、透明箔、レインボー箔などもあり、パール箔は上品な輝きを、透明箔は色紙や印刷面の上から押すことでさらなる彩りを添える効果があります。


ホログラム箔
特殊な偏光性のある光沢で、豪華に加飾できる箔です。
強い存在感に加え、簡単に類比品ができない偽造防止の効果があり、皆さまの身近にあるものにも使用されています。何かわかりますか?(ヒント:たくさん持っている方、うらやましい……)
答えは、五千円札や一万円札です。
ホログラム箔が使われているので、お手元にある方はぜひ確認してみてください。
顔料箔
メタリック箔とは異なり、顔料と樹脂をベースにした光沢感のない色箔です。
箔のシートなので、用紙の色の影響を受けず、発色の良い箔色をそのまま転写できます。
印刷とは異なる質感が出せるため、デザインの幅が広がります。

箔押し加工を行う際の注意点
箔色もたくさんあるし、デザインもひらめいた!さあ、箔押し加工をやってみよう!
……という方の出鼻をくじくつもりはありませんが、スムーズに進行できるように、「箔押し加工を行う上での注意点」を紹介します。
箔は、トイレットペーパーのようなロール状のホイルを購入し、必要量をカットして使用します。
よく使われる箔色は常備在庫から必要分のみ購入しますが、特殊な色などは1ロール(1本)分の購入額がかかる場合があります。
そのため、在庫の確認と金額の確認は早めに行うのがオススメです。
また、箔押し加工は箔の性質上、表面に凹凸がある紙や、箔押し面積が広い場合に、転写時に空気が入り、小さな穴や箔のムラができる場合があります。
折り目部分に箔を押したり、抜きや裁ち落としなどに箔がかかるデザインは、箔の剥がれが生じるため、その位置の箔押しは避けるようにしてください。
さらに、箔押しは印刷後に行う加工のため、印刷した絵柄とピッタリ位置を合わせるような箔押し加工も大変です。
位置ズレの目立つデザイン(箔の周りを色で縁取る、など)も避けた方が無難です。
まとめ
箔押し加工は、
・高級感、特別感を演出できる
・多様な素材に加工可能
・色や質感のバリエーションが豊富
といった魅力がある加工方法です。
最後の方はなんだか腰が引けそうなことを述べてしまいましたが、注意点に気を付ければ箔押し加工は楽しいです!
「こんな表現できる?」という段階でも構いませんので、ぜひお気軽にご相談ください。お待ちしております!
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