こんにちは。カメラマンのアカツキです。
前回に引き続き商品撮影について書いてみたいと思います。
今回の題材は、腕時計です。
自動車と並び、撮影が難しいとされる代表的な商品ですが、
何がどう難しいのか、テスト撮影という形でご紹介したいと思います。
まず1つ目は、自立しないという点です。
時計のウラにアルミ板等を使ってキレイに整形し、
イエローワックスや練り消しなどで固定するのですが、これが結構難しい。
あまり器用でない私は、このての作業が実はとても苦手です(笑)。
次に、時計は「ガラスがはまった光り物」であり、「小さな商品」である点です。
小さなパーツにいかに美しく写りこみを作っていくか、
今回はわかりやすくするためにストロボは1灯のみで、
銀レフを使って写りこみを作り、合成していく方法をとります。
まず、時計上の奥からディフューザー越しに1灯、下に銀レフを入れます。
この時点では、まだ細部が表現されておらず、使えるレベルの写真ではありません。
次に、銀レフを数枚設置し、時計の左右と
上半分のディティールを再現させたものを合成します。
個々のパーツが大分再現させてきましたが、
まだいま一つ輝きがありません。
続いて銀レフの位置を変えて下半分と文字盤のディティールを
再現させたものを合成し、ひとまず完成です。
銀レフという小さな反射光源の位置を微妙に変えていかなければ、
小さくて複雑に組み合わされたパーツを再現できないことが、わかると思います。
今回はストロボ1灯なので、大きな窓の前にトレぺを垂らせば、
自然光でも近いものができるのではないでしょうか。
銀レフは安価に自作できるので、興味のある人は試してみてください。
光の繊細さを実感できると思います。