皆さんは「混抄紙(こんしょうし)」をご存知ですか?
ざっくり言うと、紙の中にパルプ以外の異質な素材を混ぜ合わせた用紙、のことを指します。
実は最近、この混抄紙が話題になることも多くなってきました。
今回は、具体的な事例と一緒に、混抄紙について紹介していこうと思います。
※この記事は、2018年1月に公開されたものを再編集したものです。
【目次】
1.混抄紙って何?
2.折りをこめた混抄紙「平和折り鶴再生紙」
3.混抄紙 ほかにはどんな種類がある?
混抄紙って何?
当社は印刷会社ですから、いろいろな用紙に印刷することができます。
変わった用紙としては、「災害対応マニュアル」で使用している「ストーンペーパー」という用紙。耐久性、耐水性に優れているということで、石から生まれた用紙を使っています。
ほかにも、社員用の名刺には、アフリカで生産されたバナナの茎の繊維に古紙やパルプを加えた、「バナナペーパー」という紙を使っています。日本の和紙技術を用いて作られた紙で、途上国の貧困問題と環境問題を解決したい、という想いから生まれた用紙です。
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このように、パルプに異質なものを混ぜ合わせて抄いた紙を「混抄紙(こんしょうし)」と呼びます。
バナナペーパーと同じようなプロジェクトとして、象のフンから作られる「ぞうさんペーパー」もあります。この紙を使用した名刺を渡されたとき、必ず嗅ぎたくなるということで、名刺交換の緊張をほぐすきっかけが生まれるそうです。もちろん臭いはありません。
折りをこめた混抄紙「平和折り鶴再生紙」
バナナペーパーの他に当社でよく使用している用紙に「平和折り鶴再生紙」があります。
広島の平和記念公園内にある「原爆の子の像」に捧げられた折り鶴を回収し、再生させた用紙です。
さまざまな色の折り鶴から再生された用紙は、白地をベースにカラフルな色がちりばめられ、折り鶴に託した人々の平和への願いも込められています。
名刺やメッセージカード、ショップカード、メモ帳など使い方はいろいろ。しかも、この用紙の収益金の一部は平和貢献事業に寄付されています。
混抄紙 ほかにはどんな種類がある?
当社でもその種類が把握できないくらい、混抄紙にはたくさんの用紙があります。
ネットで話題になっているのが「あずき混抄紙」。あずきを使った商品が主力の製菓会社が、あずきの皮を製紙工場に持ち込んで作ってもらっているそうで、紙袋や封筒などにあずき色の用紙を使っているそうです。
他にも、トウモロコシの表皮や、落花生、コーヒー豆、麦などの薄皮、ぶどうの皮、ヨシ、お茶やサトウキビ、ビールなどの搾りかす、ホタテの貝殻の粉末、デニムジーンズの布の切れ端など、多彩な素材で混抄紙が作られ使われています。
私が一番びっくりしたのは、役目を終えて細かく裁断された紙幣を抄き込んだ「裁断紙幣混抄紙」。一部の金融関係の企業の封筒などに使われているようです。
混ぜたものを浮き出すことで独特の風合いを出す混抄紙は、質感や見た目の印象はもちろん、リサイクルや環境配慮の意味合いも強く、お客さまのCSR活動の一環としての使用もおすすめしています。
今回ご紹介した、「ストーンペーパー」「バナナペーパー」「平和折り鶴再生紙」を使ってみたい!と思われた方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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