皆さんご存知かもしれませんが、6月5日は「環境の日」、6月は「環境月間」です。
この期間中、環境省や自治体が中心となって、各地で様々な環境保全・啓発系の催しが開かれます。今年の予定としては、例えば東京では、6月2日(土)と3日(日)に代々木公園で、環境省主催の「エコライフ・フェア2018」が開かれます。昨年は80団体が参加し、2日間で延べ4万人ものお客さまが来場されたそうです。トークショーあり、フードコートあり、入場無料で、家族連れでも気軽に立ち寄れる開放的なイベントですので、近隣の方は足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
6月5日は、国連が定める「世界環境デー」でもあります。
毎年、加盟国が交替でホストを務めるのですが、今年2018年はインドがホスト国。「プラスチック汚染をなくそう」をテーマに、使い捨てプラスチックの生産や使用の削減を目指すそうです。
プラスチック汚染の問題って、ご存知ですか?
過去10年間に世界で生産されたプラスチックの量は、なんと、20世紀の100年間よりも多い(!)のだそうです。そして、その半分が使い捨て。リサイクルされる量はわずかで、海洋などの深刻な汚染の原因になっているそうです。
国連広報センターがYouTubeに「プラスチックの海」という動画を投稿していますので、ご覧になってみてください。
動画の中では「プラスチックが素晴らしいのは丈夫だからです そしてプラスチックが恐ろしいのは丈夫だからです」と表現されています。
「海中のプラスチックと魚の重量は2050年には同じになる」というショッキングな予測もなされています。今年の「世界環境デー」が契機となって、世界が、そして私たち一人ひとりが、解決に向けて取り組むことを願ってやみません。
日本に縁のある「世界環境デー」
さて、「世界環境デー」ですが、実は日本に縁があります。
話は1972年まで遡りますが、この年の6月5日からスウェーデンのストックホルムで、環境問題に関する世界で初めての大規模な政府間会合である「国連人間環境会議」(通称「ストックホルム会議」)が開かれました。この会議では、「人間環境宣言」と「環境国際行動計画」という、後の世界の環境保全の礎となる重要な採択がなされ、実行のための機関として国連環境計画(UNEP)が設立されることになりました。
この記念すべき会議の開催日にちなんで、「世界環境デー」の制定を国連に提案したのが、日本とセネガルだったのです。
それから今年で46年。環境問題は、解決に向かっているでしょうか。それとも、より複雑な様相を見せているでしょうか。
今年ももうすぐ、6月5日がやってきます。歴史上の記念日ではなく、私たちが行動するための日です。この日を契機に環境問題を調べ、考え、行動を始めてみましょう。