【DaVinci Resolve】動画で差をつけるなら「カラーグレーディング」

クリエイティブ / 動画

iPhoneなどのカメラ機能付きスマートデバイスにより、映像制作がより手頃になっている中で、映像クオリティに差をつける工程、「カラーグレーディング」に特化したDaVinci Resolveの魅力をさらっと紹介したいと思います。
DaVinci ResolveはBlack Magic Design社が出している編集ソフトで、ハリウッド映画などを手がけるポストプロダクションでも使われており、無料版でも多くの機能を使うことができる優れたアプリケーションです。

おそらく現在はAdobe Premiere Proのユーザーが多いかと思いますが、今後はDaVinci Resolveのユーザーの比率が高まっていくことも予想できます。
それくらい素晴らしいアプリケーションで、特に、映像制作で必要不可欠なカラーグレーディングの工程を非常に細かくいじくることができるのが最大の魅力です。

なぜPremiereじゃなくてDaVinci Resolveで編集を行うの?

私も映像制作で長いキャリアを持っているわけではありませんが、最初に使い始めたのがFinal cut。その後Premiereに移行して現在に至っていますが、ここ最近ではDaVinci Resolveで編集することがかなり増えました。

大きな理由としては、Black Magic Pocket Cinema Camera 4K(以下BMPCC4K)を導入したこと。
このカメラは小さいカメラでもシネマティックな映像が撮れてしまうスゴイカメラで、こちらで出力されるRawデータを使ったカラーグレーディングの工程がDaVinci Resolveでスムーズに編集できることがきっかけでした。

簡単に表現するとPremiereでは5色しか変えられないものがDaVinci Resolveでは20色変更できる、そんな機能を持ったところが大きなメリット。

とにかく色を補正する上でかなり重要な要素が詰め込まれたアプリケーションとなっています。

※BMPCC4Kは映像制作サービス「C.SQUARE YOKOHAMA」の記事で紹介しています

 

実際に自分で撮ったものがこちら。
BMPCC4KとSIGMAのレンズで撮影。DaVinci Resolveを使って編集とカラーグレーディングを行っています。

DaVinciResolveならではの色表現で美しいトーンができました。

そもそもDaVinci Resolveのカラーグレーディングってどんな工程なの?

前述でカラーグレーディングカラーグレーディングと出ていますが、いったいこれはどんな作業なの?って思う方もいるかもしれませんが、簡単に言うと、撮影した色味をグレードアップする工程になります。

イメージで言うと、Instagramのフィルタ機能に近いかと思いますが、撮影した映像を自分の好きな色に加工することです。

この作業を行うことで、自分だけのオリジナル感ある映像作品が生まれることになります。
もちろん、Instagramでやっていることをやっても大きな違いは出ませんし、美しく仕上がることはなかなかありません。
映像制作をする上での工程を守りながら行うことでもっといい映像にグレードアップすることができます。
大まかに言うと、カラーグレーディングまでの工程は下記のような流れになります。(とてもざっくりですが)

 

1.撮影

これは説明する必要もありません。カメラを使った撮影です。しかし、この撮影のやり方でカラーグレーディングの作業が大幅に変わると言っても過言ではありません。
※美しい編集を行うための撮影の工夫はこちら

詳しくは上記の記事を見ていただければわかるかと思いますが、映像は黒つぶれと白飛びが厳禁。その階調を残しながら撮影することで、カラーグレーディングの工程がスムーズになります。

 

2.カット編集

これは撮影した映像を切り貼りして意図したシーンにつなげ合わせること。
ここで注意したいのが、DaVinci Resolveは決してカット編集に長けているわけではないことです。
こちらに関してはおそらくPremiereの方が軍配が上がるのでは、と思っています。
もちろん、操作の慣れなどはありますが、大きな要因は、「Adobe製品でないこと」。

普段からIllustoratorやPhotoshopなどを使っている方ならわかりますが、Adobe製品内ではショートカットなどの配列が近いことがあり、操作性が引継ぎやすいことがPremiereのメリットです。
グラフィックデザイナーの人がPremiereを使うよりDaVinci Resolveの操作でてこずってしまうという話を聞きますが、おそらくこの理由が一番大きいと思います。

また、PremiereならAfter Effectsとの連携が取りやすいため、多くのアプリケーションを使いながら制作していく方にはPremiereの方が良いかと思います。
もちろん、カラーグレーディングのみDaVinci Resolveで行うこともあり、ここは何をどう作っていくかで変えていけば良いのかと思っています。

簡単に双方のメリットデメリットをまとめました。最後だけよくわかんない感じですが、まあ触ればこの気持ちがわかります。(笑)

 

 

3.カラーコレクション

この工程は、撮影時に合わせたホワイトバランスに基づいて色温度や彩度、コントラストなど調整し、映像の色味を正しい色に調整することです。
簡単に言うとオレンジ色っぽく映ってしまっているりんごを元の赤い色に近づけてあげる、といった工程になるかと思います。
写真で言うとRaw現像に近い工程で、映像でも同じ工程を行うことが重要になります。

こちらはカラーコレクション前の映像です。Rec.709という元の映像ではなく、Logという映像手法で撮影しているため、色がフラットに近く、そのままでは使えない状態です。

 

こちらがカラーコレクション後。目で見た色に近いトーンで標準色に色を調整しました。

ここまでがカラーコレクションの工程になります。

 

4.カラーグレーディング

ここからが編集の醍醐味、カラーグレーディングです。
撮影した映像を好きな色に変えちゃいましょう。
もちろん、黒つぶれや白飛びには気をつけながら行うことが大切かと思います。

こちらは上記のカラーコレクション後の映像

 

こちらがカラーグレーディングを施した映像になります

カラーコレクション後のものから暗部を青緑系、明部をオレンジ系に変更しています。これにより季節感を出したり、エモーショナルな雰囲気を出したりすることが可能です。

もちろん、カラーコレクション後でも十分綺麗な色味なので、こちらは好みにあわせてグレーディングすれば良いかと思います。

下記が三つの比較です。

 

実際のカラーグレーディングのやりかたなどはDavinci ResolveとPremiereではやり方が異なるので、YouTubeなどで検索するのが近道かと思います。
how to動画も上げておりますので、良かったらご覧いただければと思います。

 

以上の工程を行えば、iPhoneで撮影した映像より格段上の作品ができるはずです。
そのためにはカメラ選びは重要なので、個人的におすすめなBMPCC4KやSONYのα7SⅢ、GH5などを使って撮影を行えば、理想としたものに近づくきっかけになるのではないでしょうか。

《映像の時代の到来》

このビッグウェーブに乗っかっていきましょう。(笑)

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