【画材?映像?】同音異義語「コンテ」で思い浮かぶのはどちら?

コラム

絵コンテイメージ画像

発音は同じでも異なる意味を持つ同音異義語。ご存知のように日本語では、例えば「きかん」と発音して期間、機関、季刊、器官、気管、既刊、基幹などをはじめ、数多くあります。日本語の場合は漢字で判断できるから区別しやすいのですが、カタカナ語には区別しにくい言葉があります。
例えば「フリー」という言葉の意味は「free 自由」ですが、フリーマーケットのフリーは「flea蚤」。他にも「rock 岩、音楽の一種」「lock 錠前」などもその一例。
私たちの仕事の中にも混同しやすい同音異義語があります。 それが「コンテ」。

画材のコンテ

絵画やデザインを学ぶ課程で必要な基礎技術、デッサンを描くのに用いるクレヨンの一種の絵画材料が「コンテ」です。フランス語の「conté」は、1795年にフランスの科学者で画家のニコラス・ジャック・コンテが発明したことからその名前が付けられました。
粘土と黒鉛を混ぜて高温で焼き固められた画材が「コンテ」。この発明は思わぬ副産物を生み出します。黒鉛を素材としてそれまで使われていた鉛筆に粘土を加え、その混合比を変えることで、芯の硬度が変化することを発見。鉛筆の硬度表記の基となりました。

映像制作でのコンテ

もう1つの「コンテ」は当社が昨年開始した映像制作に関わる作業工程の「コンテ」。
映画、CM、アニメなどにおいて、撮影前に用意される設計図といえるものです。「絵コンテ」と呼ぶことが多く、「画コンテ」と表記されることもあります。画面の構成や人の動き、セリフ、カメラの位置など、演出上の指定を絵とともに詳細に記したもの。「コンテ」は、英語の「continuity(連続性)」が略語化され定着した和製英語です。海外では類似するものに「story board(ス ト ー リ ー ボ ー ド)」や「image board(イメージボード)」があります。いつ頃から「コンテ」が使われていたか正確に伝えるものは存在していませんが、映画の草創期にはすでに「撮影台本」、「コンテ」という言葉で表すような監督の演出プランが使われていたようです。

「絵コンテ」は映像作品を作る上でのデッサンのようなもので、そのデッサンなどを描く画材が「コンテ」。語源が同じよう に見えて全く異なる同音異義語でした。

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