中綴じと無線綴じの違いとは?メリット・デメリットも比較!

クリエイティブ / 印刷・加工

基本の製本方法「中綴じ」と「無線綴じ」

印刷物の製本方法にはさまざまな種類がありますが、なかでも代表的なのが「中綴じ」と「無線綴じ」です。

「中綴じ」は紙を二つ折りにし、中央を針金(ステッチ)で留める製本方法で、一般的に雑誌などに多く用いられています。
一方、「無線綴じ」は糊を使って背を固める製本方法で、子どもの頃に使っていたテキストやドリルなどに多く見られた形式といえば、イメージしやすいかもしれません。

どちらもよく目にする製本方法ですが、たとえば社内で新たに冊子を作ろうとした際、「どちらを選べば良いのだろう?」と悩む方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「中綴じ」と「無線綴じ」の違いや、それぞれのメリット・デメリットについてご紹介します!

「中綴じ」のメリット

中綴じ冊子の画像

まずは「中綴じ」のメリットと特徴についてです。

・コストが比較的安価
「無線綴じ」に比べて、製本コストを抑えやすいのが特徴です。

・薄い冊子に最適
ページ数の少ない冊子に適しており、コンパクトに仕上がります。

・仕上がりがすっきり
糊を使わず針金で製本するため、厚みが出にくく、すっきりとした仕上がりになります。

「中綴じ」は一般的な製本方法で、会社案内や製品パンフレットなど、多くの印刷物で採用されています。見開きで絵柄を見せたい時は、この「中綴じ」製本が適しています。

「中綴じ」のデメリット

一方、デメリットとしては以下のようなことが挙げられます。

・ページ数に制限がある
紙を二つ折りにして中央を綴じる構造のため、基本的に「4の倍数」のページ数でなければなりません。
※一部のページに「片観音折り」を用いることで、4の倍数ではないページ数にも対応できますが、基本は「4の倍数」と覚えておきましょう。

中綴じの仕組みの画像

・ページ数が多すぎると製本できないことがある
針金が通らないため、ページ数が多い冊子には不向きです。紙の厚さにもよりますが、40ページを超える場合は注意が必要です。

・中央ページの紙面が狭くなる
ページ数が増えるほど、中央部分の紙面が小さくなるという欠点があります。
※二つ折りの紙を重ねた際、内側の紙ほど小口側(背の反対側)が飛び出すため、断裁時に紙面が小さくなってしまいます。

「中綴じ」についてはこちらの記事でも解説しているので、あわせてご覧ください!

【中綴じ製本とは】印刷会社の生産管理課が、その特徴を紹介!

「無線綴じ」のメリット

無線綴じ冊子の画像

続いて、「無線綴じ」のメリットと特徴です。

・ページ数の制限が少ない
糊で背を固める方式のため、「4の倍数」でなくても製本が可能です。(「2の倍数」になっている必要があります)

・厚みのある冊子に対応できる
ページ数の多い冊子でも対応でき、しっかりとした仕上がりになります。

・背表紙にタイトルが入れられる
厚みがある冊子は背表紙に文字を入れられるため、マニュアルやカタログなど、本棚で保管される印刷物に適しています。

「無線綴じ」は「中綴じ」と比較して、しっかりとした仕上がりになります。
また、「中綴じ」のように二つ折りした紙を重ねるのではなく、断裁した紙を糊で固めるため、途中に色紙を挟んだり、ページによって紙を変えたりといったことにも対応することができます。

 「無線綴じ」のデメリット

一方で、「無線綴じ」のデメリットです。

・「中綴じ」に比べると若干コストが高い
製造日数も「中綴じ」よりかかる傾向にあります。

・ページの開きが悪い
背を糊で固めるため、ページの奥まで開きにくく、見開きのデザインには不向きです。

※ただし、「PUR製本」といった、ページ数の多い無線綴じの冊子でも喉側までよく開く製本方法もあります。PUR製本についてはこちらをご覧ください。

気遣いのある冊子② <PUR無線綴じ>

まとめ

今回は「中綴じ」と「無線綴じ」のそれぞれの特徴とメリット・デメリットをご紹介しました。
どちらが最適かは、用途やページ数、仕上がりイメージによって異なります。

当社では、お客さまの目的や使用シーンに合わせて、最適な印刷・製本方法をご提案いたします。
印刷物の作成でお悩みの際は、ぜひ野毛印刷までご連絡ください!

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TAG: 中綴じ  印刷用語  印刷知識  無線綴じ  製本  豆知識 
マモリン(仮)

きれいな所でしか住めないマリモの妖精。
マモリンという名前だが
社内でもあまり浸透しておらず、
名前の後ろに(仮)を付けられている。

印刷や環境のことについては博識で、
さまざまな『ヒラメキ』を人々に与えてくれる。

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