こんにちは。営業部のFです!
販促企画やツールの作成に携わったことがある方は、「校正」という言葉を聞いたことがあると思います。
過去にはドラマなどをきっかけに、「校閲」という言葉が広く知られた時期もありますが、「校正」と「校閲」、似たような言葉でも意味は異なります。
「校正」は、誤字脱字、仮名や漢字の誤り、変換ミス、漢数字とアラビア数字の区別、複数の表記方法がある漢字の使い方など、表記をチェックする作業です。
(※印刷物の制作段階で校了になる前の制作データのことも「校正」と言います。)
一方で「校閲」は、文章の内容について書かれていることが事実かどうかの確認や、表現方法の誤り、不適切な表現がないか、内容に矛盾がないか等を確認する作業のことです。
今回は表記チェックの「校正」に焦点を当てて、印刷物の校正で押さえておくべきポイントを紹介します!
印刷物の校正で特に注意すべき箇所
印刷物の校正と言っても、すべての文字を一言一句間違っていないかチェックするのは大変です。
当然、全てチェックできるのが理想ですが、ページ物の印刷物などは優先順位をつけてチェックしましょう。
優先順位は、万一間違いが起きたときに影響が大きいところから付けていくと良いです。
では、その優先順位が高い代表的な例をご紹介します。
①「価格などの数字や単位」
商品価格などの数字は、間違えてしまうと会社やお店の信用に大きく影響がでるため、数字はできる限りしっかり確認しましょう。
チラシを見て来店したのに金額が違っていた!という事態になれば大変ですよね。
他にも、位取りのカンマ(,)の位置が違っていたり、 ¥と円がダブっていたり(¥10,000円)などはよくある間違いなので注意しましょう。
②「固有名詞」
こちらも信頼性に大きく関わる部分なので、会社名、人名、商品名といった固有名詞は念入りにチェックしましょう。
③「日時、住所、電話番号」
間違えた情報を載せていると、問い合わせができない・チラシを見て誤った場所に行ってしまうなど、チラシを手に取ったお客さまに大きな迷惑がかかってしまいます。
クレームになったり会社の信用を落とすことになったりするので、要注意項目です。
④「タイトル、見出し」
意外と見落としがちなのがタイトルや見出しです。
大きなところほど誰も間違いに気づかず、そのまま進めてしまうことがあります。
しかし、判明するととても恥ずかしい部分なので、印刷前にもう一度よく読んでみることをオススメします。
印刷物の校正を効率的に行うポイント
続いて、校正を効率的に行うために、印刷会社社員がやっていること・心がけていることを紹介します。
校正ミスも少なくなるやり方なので、ぜひ参考にしてみてください。
静かなところで行う
正確に校正を行うために、気が散らず途中で話しかけられないような環境で行いましょう。
声をかけられて、どこまで見たかわからない!ということがないようにしたいですね。
校正紙はプリントアウトする
よく、PCの画面上で修正前のPDFと修正後のPDFを見比べてチェックする方がいますが、この方法だと原稿との視線移動が多くなり、目も疲れてミスが見つかりづらくなります。
紙に出力すれば修正箇所も書き込みやすくなり、少ない視線移動でチェックすることができます。
手間を惜しまず、紙に出力してチェックするようにしましょう。
修正指示は赤ペンを使う
修正指示をすることを「赤字を入れる」というように、修正指示は赤ペンを使いましょう。鉛筆や黒のボールペンは不適当です。
また、蛍光マーカーのような薄いものも指示を書き込むには向いていません。
指示が分かりやすいのはやはり赤ペンです!
校正時に定規を活用する
長い文章を確認するときは、校正中の行に定規を当てて見ていくことで、どこを確認しているか見失わずにすむのでオススメです。
チェックした項目に印をつける
レ点やマーカーなどでチェックした項目に印を付けておくと、確認の抜け漏れを防げます。
基本中の基本ですが、とても大事なことです。
読み合わせチェックをする
表組や大量にある数字のチェックなどは、一人が数字を読み上げ、もう一人が紙面をチェックする方法だとやり易いです。
見過ごしや勘違いなどを防ぐことができます。
制作者が原稿を手打ちしたかどうかを確認する
支給されたテキストデータを流し込んでレイアウトした場合と、原稿をもとに制作者が一から文字を打ち込んだ場合では、誤字が発生する可能性やリスクが異なります。
事前に制作方法を確認しておくと、「この部分は手打ちをしたのだな。打ち間違いがあるかもしれないから気を付けよう」と意識して確認することができます。
校正記号を使用する
校正記号についての知識があれば印刷会社への指示も正確にスムーズに行えます。
代表的な校正記号については他の記事でも紹介しているので、あわせてご覧ください。
以上、「印刷会社が教える校正のポイント」でした。
印刷物はWEBサイトと違って、一度印刷に進めてしまうと元に戻ることはできません。
だからこそ、効率的に・正確に校正ができるよう気を付けたいですね。
印刷物の色に関する校正、「色校正」に関する記事もご紹介。あわせてご覧ください。