【6月5日は環境の日】脱プラスチックでますます注目を集める「環境に優しい」紙製ショッピングバッグ

コラム

明日、6月5日は「環境の日」「世界環境デー」です。
せっかくなので、「環境の日」にちなんで、近頃取り組みが進んでいる紙製のショッピングバッグについて、話をしてみようと思います。

※この記事は2019年9月に公開されたものを再編集したものです。

脱プラスチックにより紙製ショッピングバッグが見直されている

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは、これまでのプラスチック製のショッピングバッグを、9月から全世界で環境配慮型の紙製ショッピングバッグに切り替えていくと発表しました。(※2019年時点)

他にもアパレルショップや百貨店などで、ショッピングバッグを紙素材へ回帰する動きが目立ち始めています。プラスチックごみによる海洋汚染が世界的な問題となるなか、地球環境に配慮した持続可能な事業構築に向けた取り組みとしての「脱プラスチック」が進んでいるようです。

それを受けて、紙製のショッピングバッグへの切り替えを進める企業は、当然ですが素材やデザインにも、環境配慮を念頭におくような傾向があるようで、特に環境配慮型のクラフト紙の使用が盛んになりそうな予感がします。ちなみにユニクロのショッピングバッグはクラフト紙に白インキでロゴを控えめにデザインしたものです。

そもそも紙製のショッピングバッグの定番素材は?

紙製のショッピングバッグの定番素材としては、「コート紙」や「晒(さらし)クラフト紙」が一般的です。

コート紙は、ポスター、パンフレットなどで一番多く使われる紙。その名の通り紙の表面をコーティングしている紙であり、別名「塗工紙」とも呼ばれています。
印刷の発色がいいため、印刷品質やデザインにこだわる場合によく使われています。コート紙の場合、少し厚めの紙に表面加工としてPPのコーティングを施すのが使用の条件です。
PP加工は紙の表面にPP(ポリプロピレン)のフィルムを貼り、表面を保護する方法です。そのまま焼却できるため環境面の問題はありませんし、PP加工したショッピングバッグは丈夫なため長く使えるという利点もあります。

「クラフト紙」は「クラフトパルプ(ドイツ語で強いパルプ)」を原料としてつくられた包装用紙。一般的な印刷用紙が印刷を目的として、表面の平滑性を重視するのに対して、強度を重視してつくられた紙がクラフト紙です。ザラザラした手触りと茶色い色相が特徴のクラフト紙を白く漂白した紙が「晒(さらし)クラフト」です。
コート紙に比べて強度面での耐久性があるため、印刷品質と強度を重視する場合はこの紙が使われます。

未晒(半晒)クラフト紙はクラフト紙そのままの素材感が魅力

コート紙や晒クラフト紙が中心のショッピングバッグに対して、環境配慮型の素材として、さらに注目を集めつつあるのが「未晒(みざらし)クラフト紙」「半晒(はんざらし)クラフト紙」を使用したショッピングバッグです。すぐイメージできるのは、「無印良品」やスーパーマーケットの元祖「紀ノ国屋」の紙袋かもしれませんね。

まったく漂白をせずにクラフト紙本来の茶色のままの「未晒クラフト紙」は、ナチュラルで素朴な風合いが魅力。デザイン的に大きな特徴は地色の茶褐色を生かすため1色印刷が一般的です。

普通に特色1色刷り、白のオペークインキ(不透明インキ)を使用した1色刷り、白を刷った上に別の色を刷る方法などにより、シンプルでオリジナル性の高いデザインが可能です。ロゴを控えめにデザインするなど、エコを意識したデザインが施しやすい用紙でもあります。少し漂白したベージュっぽい色の「半晒クラフト紙」も同様な効果が期待できます。

未晒(半晒)クラフト紙の用途は他にもいろいろ

未晒(半晒)クラフト紙はショッピングバッグなどの包装用途だけでなく、書籍のカバーやメモ帳、パンフレットなどの冊子などさまざまな用途で使われています。
エコをはじめ、ナチュラル、カジュアル、オーガニックなどのイメージづけにも適した用紙です。さらに古紙含有の再生紙の使用で環境配慮をアピールすることも可能です。

当社では用途に応じたさまざまなクラフト紙をご用意。用紙に合った印刷方法のご相談にも応じます。お気軽にお声がけくださいませ。


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