皆さんはどんな時に仕事を外部に依頼していますか?「今の設備ではできない」「納期が短い」「他の仕事とのバッティング」など理由は多々あるとは思いますが、一番の目的は「効率的に仕事を進めるため」ではないでしょうか。
お客さまの目的を達成するために、品質や納期、予算などから「この仕事は外部に依頼しよう」と総合的に判断されていると思います。
とはいえ、外部に依頼することは「大切なお客さまの仕事が自分の目の届かない所で進む」わけですから、大きな責任が伴います。「依頼した通りに仕上がるかな?」、「納期は大丈夫?」など心配ごとは尽きません。
仕事を効率的に進める
当たり前ですが「まる投げ」は絶対にいけません。デザインの仕事を例に挙げますと、適当なラフと納期だけで依頼を済ませるといった場合です。この場合、品質はもちろん、制作中に不明点が必ず出てきますので、その問い合わせの時間や改めて作り直しを依頼するなど本来は効率的に進めるはずが、逆にフォローに時間を費やすといったことになりかねません。
仕事を外部に依頼する際の一番の目的は「仕事を効率的に進めるため」ですので、これでは本末転倒な仕事の進め方になってしまいます。
相手の立場になって考える
外部に依頼する際の大事なポイントは、「相手の立場になって依頼する」ことです。自分が依頼される側だったらと仮定して、「こういう情報が欲しいだろう」、「このサンプルがあればイメージしやすい」など、自分が効率的に進められる状況をそのまま依頼先にも整えてあげることで、依頼先もスムーズに仕事を進めることができます。もちろん「費用」についても明確にしておきます。
ちなみに依頼する際は以下を最低限伝えるようにしています。
1、お客さまの目的(制作物の目的)
2、お客さまのブランドイメージ、トンマナ※
3、コンセプト
4、ラフ
5、参考資料としてヒアリングしたイメージに近いデザインサンプル
6、納期、費用
※「トンマナ」はトーン&マナーの略で、もともとは広告におけるデザインやコミュニケーションに一貫性を持たせること。全体の雰囲気に合わせましょうという意味の略語として使われています。
外部に依頼するということは、別の見方をすれば「自分を助けてもらっている」とも考えられます。仕事を一緒に達成するパートナーとして感謝の気持ちを持って関係性を築くことが、より良い仕事につながるのではないでしょうか。そして、その「より良い仕事をすること」こそが、そもそも仕事の依頼主である大切なお客さまのために私たちがなすべきことなのです。