「余白」をデザインしよう。デザイナーが忘れてはいけないこと。

クリエイティブ / デザイン

デザイン業務に携わるものとして、日々街や目の前に溢れるカタログやweb、看板などをよく見ながら生活していますが、デザインに精通している方が作ったものもあれば、そうでないものも実在します。

時には、面を目一杯使ってギッチリ詰め込んでいるものもあります。
特に自社の販促物を、自社の人間が作る際にありがちなのですが、「もったいないからたくさん詰め込もう」の想いが全面に出ていると感じます。

伝えたいものが溢れているのはとても良いことだと思います。しかし、結局一番訴求したいことって何なんだろう?と迷ってしまうユーザーがいると不正解なのかもしれません。

伝えたいことが増えれば増えるほど、ユーザー側は探しものが見つかりにくくなります。四つ葉のクローバーを探すのと一緒ですね。
物事を整理して、必要な情報を適度な量で訴求する。それを意識しながら作ることが大切です。

適度な量で作った結果、「余白」というものが生まれます。

余白なんてもったいないよ。埋めちゃおうよ。そう思ってしまうこともありますが、この余白がとても美しく見えることがあります。

※この記事は2017年9月に公開されたものを再編集したものです。

「余白」のデザイン

余白を十分に確保する。

デザインを設計する際には、必ず外側の余白を設定します。
印刷物に関しては、外側を断裁する際に誤って情報ごと落としてしまわないように、セーフゾーンの意味合いも兼ねていますが、それだけではありません。外側の余白を作ることによって、上品に美しく、ゆったりとした表情を持たせることができます。

例えば名刺で考えてみます。

この左右の名刺。どちらが美しいといえるでしょうか?

左は余白をとらず、枠ギリギリにレイアウトし、文字が全体的に大きいです。なんでしょう…間に合わせで作りました感が強く出ている気がします。
余白をとらないでレイアウトすると緊迫感・緊張感が出てしまいます。それによって急いで作ってしまったようなイメージが出てしまうのでしょうか。
逆に、SALEの看板などには余白を使わずレイアウトすることで、「もう終わっちゃいますよ!急いで!」と、そんな訴求ができます。

一方、右の名刺に関しては、余白をしっかりとり、全体のバランスを整えました。
余白をある程度とることで、ゆったりとしたイメージが出てきます。余裕があるものには上質で上品なイメージを与える傾向があるため、デザインとして品質の高いものになっていると感じます。

 

余白をデザインする。

上記のパンフレットでは、余白をゆったりと確保しています。
紙白もったいない…もっと椅子の写真入れようよ…。
なんて思ってしまいますが、この余白の確保が大事になってきます。名刺と同じ余白を十分にとることにより、上質感が出てきます。


余白をカタチにすると上記のようになります。実は余白は形になっていて、規則正しい余白を作ることでより美しさを作ることができます。
余白がどう出来上がるか?と考えながら「余白をデザイン」しながら作ってあげると、美しさを保つことができると考えています。

今回は名刺・パンフレットを例に紹介させていただきましたが、これは全てに通じるものと考えています。webや看板、インテリアなど、何かをデザインする際には是非余白を意識してみてください。

 


当社では、余白を意識したデザインはもちろん、目的や用途にあったデザイン・内容をご提案させていただきます。
印刷物だけでなく、webや動画など、販促・広報に関わるものを広くデザインしている実績がありますので、お困りごとがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

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