バブル時代に流行った言葉に「花金(ハナキン)」がありました。
週休2日制の導入により土曜休日の企業が増え、金曜日の晩は飲み歩いて楽しもうといった風潮ができたことにより「花の金曜日」の略語として生まれた言葉です。「イケイケ」や「ドロン」などと同様に、最近売れっ子の女芸人さんのネタ以外では死語に近いかもしれません。
昨年秋、そんな「花金」を久々に思い出すニュースが。
経産省と経団連が発表した消費喚起策は、月末の金曜日、午後3時に仕事を切り上げ、夕方から買い物や飲食、旅行などを楽しんでもらうというもの。
その名も「プレミアムフライデー」。
とりあえず今月24日(金)から始まり、検証を経て、徐々に全国的に普及させる方針とか。これに合わせて、デパートやホテル、旅行会社、アミューズメント施設などがそれぞれ企画を考えているようです。
ネット上にはさまざまな意見が。
「プレミアムフライデー」の実施を受けて、ネット上にはさまざまな疑問や意見が飛び交っています。
単純に「嬉しい!」「大歓迎」という肯定派よりは、「どうせ大企業だけ」「サービス業には関係ない」「消費に充てるお金をください」「月1早帰りよりも毎日定時に帰りたい」「その分他の日の仕事量が増える」「土曜出勤になりそう」…など、始めから無理だと思っている否定派のほうが多いようにも思えますが、いかがでしょうか。
経産省は「強制ではなく、あくまで賛同した事業者がするもの」「時間に捉われないテレワークやフレックスタイム制を視野に入れて取り組んでほしい」と。
経団連も「他の日に仕事量が増えれば本末転倒」「これをきっかけに働き方を見直し、無駄を省いて効率化を図ってほしいと」と前向きな発言をしています。
ロゴマークはスマイルフェイス
ロゴマークのモチーフは「スマイルフェイス」。「スマイルマーク」とか「ニコちゃんマーク」の呼び名もありました。
スマイルマークで思い出したのは1997(平成9)年に日本経済新聞に掲載された全面広告。「スマイルマークは登録商標です。私を勝手に使わないで!」という内容が衝撃的でした。裁判になって棄却されたようですが具体的なことはわかりません。現在はアメリカに版権管理団体があるようです。今回のロゴマークは、あえて世界中で親しまれているスマイルフェイスをモチーフにしたところにきっとそれなりの狙いがあるんでしょうね。
終わりに
「プレミアムフライデー」導入の背景にあるのは個人消費の停滞ですが、実施されると1日あたり1,200億円くらいの経済効果があるのではないかという試算もあるそうです。どれくらいの人が、「プレミアムフライデー」の恩恵を受けるのかわかりませんが、金曜日どころか毎日残業で大変という人たちにとっては、多少なりとも改善策になればいいと思います。