お客様の期待に応えるために
生産現場に要求されることと言えば、「品質」と「生産性」
この2つの両立が求められます。
ですが、急ぐあまり焦ってしまうと品質を損ないかねません。結果としてお客さまの期待を裏切ることに。逆に丁寧に慎重に!ばかりだと生産性は上がりません。つまり稼げない生産現場となってしまいます。
この相反する目標を両立するためには、なにが必要か?
考えた結果、印刷で起こるトラブルへの対応力を高めていこう!ということに。
そこで私たちは、印刷のみならず後工程(製本や加工)、前工程(制作・製版)の知識を勉強し始めました。印刷では解決が難しい問題を前段階でどうにかできないか、後工程でトラブルが起きないようにするには、印刷課で何ができるか?を考えて行動することで、少しでも「ムダ・ムラ・ムリ」をなくしていこうという作戦です。
こんな感じで、印刷課みんなで勉強を始めたわけですが、どうせ勉強するなら目標やなんらかの成果があった方ががんばれる!ということで、「印刷技能士」なるものへ挑戦することに。
印刷技能士とは
印刷技能士(いんさつぎのうし)とは、国家資格である技能検定制度の一種で、都道府県職業能力開発協会(問題作成などは中央職業能力開発協会)が実施する、印刷に関する学科及び実技試験に合格した者をいう。(wikipediaより引用)
そう、印刷技能士とは国家資格なんですね。私たちは、その中の1級に挑戦しました。
この試験には実技と学科があり、そのどちらにも合格することで資格を取得できます。
実技は、印刷そのものです。
では学科にはどんな問題が出るのか・・・
1.ポジ型サーマルCTPプレートは、レーザー露光された部分が現像によって溶解解除され非画線部となるが、ネガ型のポートフォリマープレートは、レーザー露光されなかった部分が非画線部となる。
2.刷版データの入稿の場合、Outline PDFデータは、アウトライン網点が形成される。
3.日本工業規格(JIS)の紙加工仕上げ寸法によれば、A列判の紙の縦と横の長さの比は、√3:1である。
4.上製本の表紙が、天、地、小口部で本文の寸法より伸びている部分のことを溝という。
5.電力100Vで、あるモータに電流が流れていたとき、抵抗は20Ωであった。そのときの電力は、500Wである。
といった感じです。
印刷の知識の他、刷版や用紙・電気・溶剤などなど結構幅広い問題が出てきます。全部で50問出題され、合格ラインは100点満点中65点です。実技は、いつも通りやればできる自信がありましたが、学科は不安いっぱいです・・・
が、1年間勉強したおかげで私は無事にどちらも合格!
結果として、オペレーター10人中5人が合格となりました。
ですが、目的は、資格取得ではなく問題解決や課題解決につなげること。
これからも日々勉強して、さらなる成長を目指します!