ゆるキャラを用いたマーケティング戦略

コラム

「ゆるキャラ」とは

「マスコット(Mascot)」と「キャラクター (Character) 」が合わさった「マスコットキャラクター」は、企業や商品、地域、スポーツなどにおいて、認知度を高めるためのシンボル的な存在としてデザインされた人や動物、植物などで、着ぐるみとしても使用されるケースが多いですね。その「マスコットキャラクター」でもご当地キャラブームにのって続々と登場したさまざまなキャラクターについて、少し外見的にゆるめのキャラクターということで「ゆるキャラ」という名称で呼ぶようになりました。命名者は漫画家、イラストレーター、エッセイスト、ミュージシャンなど幅広い分野で活動しているみうらじゅん氏。

地域経済を担い活躍する「ゆるキャラ」たち

現在は、全国どこへ行っても「ゆるキャラ」を目にするようになりましたが、中でも一番の売れっ子といえば「くまモン」ですね。2015年の売上が1千億円を超え、関連商品の販売が本格化した2011年からの累計売上が2千4百19億円と発表されました。昨年は4月に発生した熊本地震による自粛や、被災地支援の活動がありましたが、海外も含めてますます人気が高まっているようです。

「ゆるキャラ」は、国や地方自治体や、地域の経済団体、企業などにおいてプロモーションキャラクターとしての活動を中心とするもの。「くまモン」とまではいかなくても、経済効果は求めるのは当然のこと。では、「くまモン」に学ぶ成功の秘訣は何なのでしょう。一番はキャラクターの「わかりやすさ」だと言われています。名前わかりやすく、姿もアイコンのような印象。次に幅広い層に伝わるかわいらしさ。もちろんデザインのよさも重要な要素ですね。

周到なマーケティング戦略

しかし、それだけではなく「くまモン」が人気者になった理由は、用意周到なマーケティングにあったと言われています。九州新幹線開通にあたり、関西方面からの観光客にターゲットを絞り、最初は正体を隠して登場させ、認知度が上がると、交通広告などで大々的なPRを展開。名刺を1万枚配布するミッションを課せられて失踪した「くまモン」を見つけたら名刺をもらってと呼びかけ、話題を沸騰させ「ともだち1万人できました!」というストーリーが実を結びました。

また、「くまモン」は国内企業の商標使用が原則無料、非営利使用なら許可も必要ないという寛大な戦略もありました。たくさんの人がコラボすることで、さらに広がるという共有型のキャラクターが「ゆるキャラ」を「売るキャラ」に変えたとも言われています。

ただ作るだけでなく「ゆるキャラ」マーケティングには、予算、時間、戦略が必要なことは十分理解できますが、「くまモン」を大ヒットさせた地方公務員集団「チームくまモン」の成功には、大いに学ぶところがありますね。

 

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