
その採用ツール、本当に学生に「響いて」いますか?
こんにちは、マーケティング室の星です。
採用活動が激化している昨今、採用ツールの見直しに関するご相談をよくいただきます。
ジョブローテなどで採用担当になったものの、部署に知見が蓄積されておらず…というご担当者さまからは、次のような不安の声が上がっています。
「採用ツールは一応揃ってはいるものの、何年も変わっておらず古さを感じる」
「情報は網羅しているが、説明会などでの学生の反応がイマイチ」
「他社と比較して自社の魅力が伝わっているのか不安」
前任者から引き継いだツールを使いつつも、漠然とした「これでいいのだろうか?」というモヤモヤを抱えているご担当者さまは多いのではないでしょうか。
もし、そう感じているならその感覚は正しいかもしれません。特にターゲットが「Z世代」となる新卒採用において、従来型の採用ツールは、残念ながら彼らに「響いていない」可能性が非常に高いのです。
なぜなら、多くの採用ツールが「情報を網羅すること」に終始してしまい、学生の心を動かす“一番大切な要素”が抜け落ちてしまっているからです。
ここでは、「なぜ今までの採用ツールが通用しないのか」、そして「Z世代に響く採用ツールに必要な“チカラ”」について、マーケティングの視点から解説していきます。
なぜ、従来の採用ツールではZ世代に届かないのか?
10年ほど前までの新卒採用では、学生は就職ポータルサイトで企業情報を探し、志望度の高い企業のサイトをよく見て企業研究し、説明会に足を運ぶのが一般的でした。
採用サイトは就職ポータルの“補完”情報という色が強く、「給与」「福利厚生」「事業内容」といった「スペック情報」をいかに分かりやすく、網羅的に提供するかが重要だと考えられてきました。いわば、「情報の網羅性」が採用ツールの価値だったのです。
しかし、時代は大きく変わりました。 インターネットとスマートフォンの普及、そしてSNSの登場により、学生が触れる情報量は爆発的に増加しました。
彼ら、いわゆる「Z世代」は、物心ついた時から情報があふれる環境で育った「デジタルネイティブ」です。 彼らは無数の情報に常に触れているからこそ、情報がただ網羅されているだけの採用サイトやパンフレットでは、彼らの目に入っても留まることなく、読み飛ばされてしまうのです。
知っておくべき「Z世代」3つのリアルな本音
では、私たちが向き合うべき「Z世代」とは、具体的にどのような特性を持っているのでしょうか?
ネット上にはさまざまな分析がありますが、採用活動において特に押さえておくべき「3つのリアルな本音」をまとめます。
①タイパ(タイムパフォーマンス)重視:自分ごと化できない情報はスルー
Z世代は、動画の倍速視聴に象徴されるように「タイパ(タイムパフォーマンス)」を非常に重視します。
彼らは日々膨大な情報にさらされているため、自分にとって「価値があるか」「関係があるか」を瞬時に判断するクセがついているのです。
同じ内容でも「これは自分のための情報だ」と直感的に感じられなければ、それは見られていないのと大差がない状態です。
②失敗したくない:リアルな情報を徹底的に探す
Z世代は情報リテラシーが比較的高く、一つの情報を鵜呑みにしません。特に企業から発信される情報には非常に懐疑的な側面を持っています。
そのため X(旧Twitter)や口コミサイト、時にはOpenWorkのような社員のリアルな声が集まるプラットフォームまで駆使して、「リアルな情報」を徹底的に探します。
美辞麗句を謳うだけでは、彼らの信用は得られません。「本当に?」と疑われ、裏付けとなるリアルな情報を探しに行動するのです。
③共感重視:「意味」や「意義」で心動かされる
モノや情報があふれる時代ではもはやスペックだけでの比較は難しくなっています。
そのため「何を(What)」よりも、「なぜ(Why)」それをするのか、という「意味」や「意義」を重視する傾向があります。
現代でも企業を選ぶ基準として上位に来る「給料が高いから」。しかし、現代においてはそれだけで会社を選ぶのではなく、「この会社のビジョンに共感できる」「この人たちと働きたい」「社会的に意義のある仕事だ」と感じられるかどうか。その「共感」が、彼らの心を動かす最大のトリガーとなります。
【解決策】Z世代採用に必要なのは「採用マーケティング」思考
「タイパ重視」「失敗したくない(リアル志向)」「共感重視」
このような特性を持つZ世代に、従来の「スペック情報羅列型」の採用ツールが響かないのは、もはや当然と言えるでしょう。
では、どうすればいいのか?ここで必要になるのが「採用マーケティング」という考え方です。
マーケティングというと難しく聞こえますが、 要は「学生を“選考対象者”ではなく“顧客(カスタマー)”として捉え直しましょう」ということです。
Z世代という「顧客」が求めているものは何か?彼らに刺さるものは何かを考えていくと一つの方向性が見えてきます。それが共感を生む「ストーリー」です。彼らの心を動かし、伝えたい情報に目を向けてもらうのに必要なものこそ「ストーリーのチカラ」なのです。
「物語(ストーリー)」で情報を伝えることで、Z世代はすんなり情報が入り、記憶に残り、そこで初めてその会社を「自分ごと」として捉え、「共感」を抱きます。
今、採用担当者の皆さんに求められているのは、自社の魅力を「ストーリー」として編集し、Z世代に届けるマーケターとしての役割なのです。
今の採用ツールの「ストーリー力」は大丈夫?まずは現状把握
「なるほど、Z世代にはストーリーが必要なことは分かった」
「でも、うちの採用サイトやパンフレットに、どれだけ“ストーリー”があるかなんて、どう判断すればいいの?」
そう思われたかもしれません。
確かに、自社のツールを客観的に評価するのは難しいものです。特に、採用の専門家が部署にいない場合、何が良くて何が悪いのか、知見がないため判断がつきにくいですよね。
そこで、「学生に魅力が伝わるストーリー力」がどれだけ採用ツールにあるかを簡単に診断できる「チェックリスト」をご用意させていただきました。
このチェックリストでは、Z世代の心に響く「ストーリーテリング」に必要な要素を、チェック項目としてまとめています。これを使えば、「今の採用ツールに必要なものの情報整理」のヒントが得られます。
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