年の始めらしく「カレンダー」についての話

コラム

年明け。 壁に掛けた真新しいカレンダーの1コマ1コマに、 どんな日々が綴られていくのか期待し、気持ちも新たに新年を迎えていることでしょう。 スマホがあればカレンダーは必要ないという若い世代も増えていますが、職場や家庭で常に見えるところにカレンダーがないと生活し難いという方も多いはず。

月単位のカレンダーが主流の中、 最近見直されているのが日めくりカレンダー。社会のス ピード化グローバル化が進み、1日の区切りが薄れる中で、1日1日をしっかりと見直そうとする人が増えたのか、作家やタレントなどのポジティブな言葉を載せた日めくりカレ ンダーが売上を伸ばしています。 日本ではもともと暦、 暦法と言われていたカレンダーがどんな形で広まっていったのか、 歴史を振り返ってみました。

カレンダーの起源

英語の 「カレ ンダー(calendar)」は、毎月の最初の日を意味するラテン語の「kalendae」に由来。日本語のカレンダーは、この英語から借用して使うようになりました。カレンダーの起源は紀元前18世紀頃、古代バビロニア帝国の時代と言われていますが、月の満ち欠けの周期を4分割し7日単位としたサイクルを基に太陰暦が決められ、後に太陽の運行に合わせた太陰太陽暦が誕生。その後、ローマのユリウス が、1年365.25日で、閏年を設けたユリウス暦を制定。1582年にはグレゴリウス13世が現行の太陽暦、 グ レゴリオ暦を採用しました。

日本でのカレンダー

日本には6世紀後半に中国から太陰太陽暦が伝来。
現在の太陽暦になったのは新橋〜横浜間に鉄道が開業した年。1872(明治5)年の 12月3日をもって、1873(明治6)年1月1日となりました。
この頃の暦は小冊子が主流でしたが、明治時代中頃から現代の広告チラシのような引札に暦を付けた「引札略歴」が流行。1900(明治33)年には、横浜で西洋風の日めくり式卓上カレンダーが作られ、1903(明治36)年には、和式の日めくりカレンダーが大阪心斎橋のうちわ屋野村商店で売り出されました。
その後は引札を製造する会社が日めくりカレンダーの製造に参入。カレンダーが広告媒体となっていきました。その利点は1年間捨てられずに貼ってもらえるということ。銀行をはじめとした堅実な会社、団体などのクライアントを得て、明治、大正、 昭和へとさまざまな日めくりカレンダーが発行部数を増やしていきました。月単位のカレンダーの登場は戦後、1949(明治24)年頃と伝えられています。

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