カメラマンアカツキのデジタル一眼レフ撮影講座Ⅶ ―メタリックな商品をキレイに撮る方法―

クリエイティブ / 写真

今回は、メタリックな商品をキレイに撮る方法について、当社のお客さまであるアネスト岩田様のスプレーガンをモデルに書かせていただきます。

メタリックな商品の撮影時に必要な道具と技術

このスプレーガン、塗装現場でハードに使うツールだけに全て金属製。平面だけでなく微妙な曲面でも構成され、機能美といったものが感じられる非常に美しい工業製品です。

さて、真横からのアングルという指示ですが、全面反射し光り輝く製品を画面正面から撮影することは、非常に手間がかかります。

まず、メタリック撮影の基本として、「アートレ」という乳白色のフィルムで製品を囲みます。少々高価な消耗品ではありますが、よく使われるトレーシングペーパーでは、紙の目が製品に写り込んでしまい、美しくないためアートレは必須です。周囲を囲むだけでは、カメラの間だけはどうしても空間ができてしまい、それが製品に黒く写り込んでしまいます。

また、角度を変えて撮ったとしても、非常に平面的に写ってしまい、商品写真としてはイマイチです。

アートレで周囲を囲むのは、余計なものを写し込まないという意味ではなく、ストロボなど照明を使って作ったアートレのグラデーションを、製品に写し込むという発想で取り組んでみると、非常におもしろい表情を製品が見せてくれます。
皆さまも、夕暮れ時の空が、ビルの窓や車のボディに反射して「キレイだな…」と感じた瞬間があると思います。メタリック撮影も原理としては同じです。

写り込んでしまう正面の空間も、立体感と輝きを強調する黒いラインとして生かす方法もよく使われます。どうしても消す場合は、レンズ部分以外全てアートレで囲い、画像処理で消すという方法もあります。
曲面は曲面、平面は平面とわかるように、しかし平面的にならないように写し込んでいく作業は、とても繊細で神経を使いますが、ワクワクする時間でもありました。(下記画像が完成画像です!)


今回、このような撮影の機会に恵まれたことに感謝しています。

商品カタログの撮影など、「商品をキレイに見せたい」というご要望・お困りごとがございましたら、ぜひ当社までご連絡ください。さまざまな道具とノウハウを駆使して、ご満足いただける写真をご提供いたします。

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