知りたいことが簡単に調べられる時代
現代では、情報の価値が高まる一方で、誰もが簡単に情報にアクセスできるようになりました。
かつてのように調べ物のために図書館を訪れる機会は減り、ちょっとしたものなら手元のスマートフォンですぐに調べることができます。
インターネット検索は、わずかな興味からでも手軽に情報を得ることができ、非常に便利です。学校の授業でも検索を活用する機会が増え、図書室で目的の本を一生懸命探すことは少なくなってきました。
最近では、「わからないことがあったら学校の先生に相談する」のではなく、「Google先生に聞く」という家庭も増えていると聞きます。
インターネット検索はいつから一般化したのか?
「寝る前にスマートフォンで気になったことを検索する」という習慣が日常になっている方も多いと思います。「ググる」という言葉が広く浸透し始めたのは2010年頃。海外でGoogleという単語が動詞として使われ始めたのが2000年より少し前です。
このことから、調べものにかかる手間は、20世紀と21世紀では大きく異なっていると言えます。
現在では、検索エンジンを使った能動的な情報収集だけでなく、ニュースサイトやSNSのプッシュ通知による受動的な情報取得も一般的です。また、YouTubeやTiktokなど、動画を主としたコンテンツで新しい情報を得る人も増えています。
こうした情報の洪水は、半ば強制的に新しい情報を私たちに流し込みます。昨日の情報はすでに古く、その真偽を確かめる間もなく次の情報が注ぎ込まれるのです。
検索上位の情報が必ずしも正しいとは限らない
しかし、検索で得られる情報の全てが正確であるとは限らないのです。
「検索結果の上位に出てくるのだから正しい情報だろう」と考える方も多いかもしれませんが、「検索エンジンの順位」と「情報の正確さ」は必ずしも一致しません。
その原因として、以下の2点が挙げられます。
1.限られた情報を拾い上げる検索エンジンの仕組み
「答えが少なければ、たとえそれが信ぴょう性のない情報でも拾い上げてしまう」という検索エンジンの特徴があります。
ひとつ実験をしてみましょう。
お手元のスマートフォンやパソコンで、「全く関係のない2つのキーワード」を、スペースを挟んで検索してみてください。例えば、「アライグマ とんこつラーメン」「キーマカレー モンティーホール問題」「ネアンデルタール人 結婚指輪」といったものです。
検索エンジンの素晴らしい点は、こうした全く関連性のない単語同士であっても「回答がない」と答えずに、何らかの回答を返してくれることです。
この場合、個人の意見や推測が検索結果として出てくる可能性があります。仮に「アライグマはとんこつラーメンが好き」「キーマカレーを食べるとモンティーホール問題が理解できる」「ネアンデルタール人は結婚指輪をしていた」と書かれたサイトがあったとしても、その情報に対する裏付けが何もなされていなければ、それはあくまでそのページを作った個人の意見であり、万人に共通する事実とは言えません。
検索エンジンの仕組みにより、必ずしも正しい情報が表示されるとは限らないのです。
2.検索エンジン独自のルールに基づく順位付け
二つめの原因は、検索エンジンの多くが、「検索エンジンそれぞれのルールに即しており、且つその検索エンジンの作った採点方式で、最も高得点を取ったページが上から順に表示される」という運営がされている点です。
Googleなどの検索エンジンは、日々更新されるインターネットの海からさまざまなサイトを探しています。そのため、100以上もの指標をもとにしてページの順位付けを行っています。一般的に公表されている指標の中に、「サイトの内容が正しいかどうか」という項目はありません。上位の情報が必ず正しいとは限らず、逆に下位の情報が正しいということも起こりうるのです。
そもそもの問題点として、検索エンジン側は事実がどうであるかということを確認する方法がありません。この点に関してはどうしようもないとも言え、検索する私たちが、真偽を判断できるリテラシーを身に付けなければいけません。
検索順位とマーケティング
一方で、インターネット検索はビジネスにおいて非常に強力な武器となります。「検索結果で上位に表示される」ことは「多くの人に情報を届ける」ことに繋がるからです。優れた商品やサービスであっても、それを知ってもらわなければヒット商品にはなりません。
行動心理学には「バンドワゴン効果」という概念があります。これは、「多くの人がある選択肢を選択している現象が、その選択肢を選択する者を更に増大させる効果」を指します。検索結果の上位ほど多くの人の目に触れるため、「人気がある=正しい」と無意識に考えてしまうということです。
かつては、ブラックハットSEOと呼ばれる手法で、不正に上位表示を狙う企業もありました。ですが、現在ではこうした手法は次第に排除されています。
情報があふれる現代において、自社の存在やサービスを知ってもらうためには、WebサイトやSNSを活用することが重要です。しかし、多くの情報が飛び交う中で、いかに目に留めてもらうかは難しい課題だと言えます。
WebやSNSを使って売上を伸ばしたいと思ったら…
当社では、企業さまのマーケティング支援を行っています。BtoB、BtoCの企業さまどちらも実績があり、オンライン・オフラインの施策問わずご提案させていただいております。
「WebやSNSを使った方法で売上を伸ばしたい」
そんなお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
〈この記事を読んだ方にオススメ!〉