新しいのに懐かしい。
懐かしいのに新しい。
新商品の開発やマーケティングは、そんな手法もアリかもしれません。
先日、撮影アシスタントの20代前半の女性スタッフと撮影現場へ向かう車中で、
ラジオから、chay「運命のアイラブユー」という曲が流れてきました。
撮影アシスタントや当社20代スタッフにこの曲の感想を尋ねたところ
「カラオケで歌いやすそう」
「なつメロ風で髪型が松田聖子っぽいけど声が今っぽい」
とのことでした。
「運命のアイラブユー」
作詞:chay・jam 作曲:多保孝一
続きまして、
TBS系ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(通称「逃げ恥」)主題歌の星野源「恋」。
「恋」
作詞・作曲:星野源
懐かしい感じがするけど声がイマっぽい曲と、J-POPの最新流行ソング。
この2曲には共通する点があります。
それは、古くから民謡や童謡として親しまれている
「ヨナ抜き」と呼ばれる独特の音階進行が曲の大部分で使われているということ。
♪夕焼けこやけの赤とんぼ 追われてみたのはいつの日か♪
♪咲いた 咲いた チューリップの花が♪
♪しゃぼん玉とんだ 屋根までとんだ♪
こうした民謡や童謡を小さい頃から繰り返し聴いて育った私たち日本人にとって、
この音階は、安心感や親近感のトリガーなのです。
戦略家として有名な音楽プロデューサー、秋元康さんや中田ヤスタカさんも、
この独特の音階で枚挙に遑がないほど大ヒットを連発しています。
新しいのに懐かしい。懐かしいのに新しい。
それが有効なのは音楽だけではありません。
当社も動画制作で関わらせていただいた、
トヨタ自動車「歴代レストアクラウン走破チャレンジ」。
60年も前に作られた車をレストアし、ピカピカにして愛知から東京までを走るというプロジェクトです。
さらにトヨタ自動車は、
往年の名車「AE86型レビン/トレノ」(通称ハチロク)を復活させ、
その名も「トヨタ86」として発売しています。
女子中高生のマーケティングチーム「JCJK調査隊」を運営する
AMFの椎木社長は、
この1月から女子中高生向けのAMラジオ番組を始めました。
その理由として
『「古いから」「スマホには勝てないから」という理由で
ラジオを切り捨てるのは簡単かもしれない。
でもそうやってラジオの潜在的な可能性に
目を向けていないのはもったいない』
と語っています。
新しいのに懐かしい。懐かしいのに新しい。
これを「新既性の法則」と名づけた消費者心理分析の専門家もいます。
情報過多な現代では、新しい企画の中に
見慣れた要素・懐かしい要素を入れることによる
”新既性の法則”を試してみる価値がありそうです。
私たちC.スクエア横浜は、
「日本人の心に刺さる動画」を日々研究し、
その成果を生かした動画制作を行っています。
(C.スクエア横浜オフィシャルブログ 2017年1月6日の記事より)
★「見せる動画」から「魅せる動画」へ C.スクエア横浜ホームページ